製造業以外での目標設定で気をつけたいこと

 10分話せれば品質基準に合格、10分話せなければ不良品。

 このように、どんな業務でも品質を定義し、良し悪しを区別することは可能です。

 ただし、ものづくりと大きく異なるのは、その定義が正しいとは限らないことです。

 自動車なら、燃費や耐久性、シートベルトの強度やエアバッグの安全性に至るまで、品質の基準が国や業界によってこと細かに定められています。

 しかし、新しい価値やサービスを生み出す仕事をする場合、自動車のような絶対的な指標は存在しません。それを知る方法は、実行だけです。

 とりあえず仮説で構わないので、品質の定義を決め、実行して結果を検証する。うまくいけばそれを続け、失敗したら品質の定義と毎日の目標値を見直す。

 そうやって、人より早く、たくさん失敗することで、素早く軌道修正できる。だから結果的に、誰よりも速くゴールを達成できるのです。