[東京 27日 ロイター] - 日銀は26─27日の金融政策決定会合で、長期金利目標をゼロ%程度、短期金利目標をマイナス0.1%とする現状の金融政策の維持を賛成多数で決定した。

同時に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、目標とする物価2%の到達時期を「2018年度頃」に据え置き。景気判断を「緩やかな拡大に転じつつある」に上方修正する一方、2017年度の消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)見通しを小幅下方修正した。

展望リポートでは、実質国内総生産(GDP)見通しの前年比を17年度1.6%増、18年度1.3%増とし、それぞれ前回の1月展望リポートにおける同1.5%増、同1.1%増から上方修正した。初めて公表した19年度は同0.7%増となった。

一方、コアCPI見通しは同1.4%上昇とし、前回の同1.5%上昇から引き下げ、18年度を同1.7%上昇に据え置いた。

19年度は2%の消費税率引き上げの影響(プラス0.5%ポイント)を除き、同1.9%上昇とし、目標とする物価2%の到達時期について「2018年度頃になる可能性が高い」との見通しを維持した。

景気の総括判断は、需給ギャップのプラス転換や好調な輸出・生産を背景に「緩やかな拡大に転じつつある」に上方修正。これまでは「緩やかな回復基調を続けている」となっていた。景気の現状判断で「拡大」との表現を用いるのは2008年3月以来、約9年ぶりとなる。

従来は「持ち直し」としていた輸出と生産の現状判断も「増加基調」に引き上げた。

景気に比べて物価の足取りの鈍さが目立つが、日銀では、需給ギャップの改善やエネルギー価格の上昇に伴って現実の物価が上昇していく中で、中長期的な予想物価上昇率も「2%程度に向けて次第に収れんしていく」と予想。物価の先行きは「賃金の上昇を伴いながら、緩やかに高まっていくという好循環が作用していく」と見込んでいる。

もっとも、海外経済や予想物価上昇率の動向などを背景に、先行きは「経済・物価ともに下振れリスクの方が大きい」と慎重姿勢を維持。2%の物価安定目標に向けたモメンタムは「維持されている」としながらも、「なお力強さに欠ける」とした。

金融政策運営は長短金利目標を据え置くとともに、国債買い入れについて保有残高を年間約80兆円増加させるペースとすることも引き続き明記した。

*内容を追加します。

(伊藤純夫、竹本能文)