分散投資が少額からできて
知識もまとまった資金も必要なし!

 だからこそ「分散投資」が重要な意味を持ってきます。あらかじめ複数の銘柄に投資しておけば、一部が紙切れになったとしても、自分の財産を減らしてしまうようなことにはなりません。長期投資で成功するためには、やはり数多くの銘柄に分散させることが大切なのです。

 しかし、たとえば世界中の株式や債券に直接、投資したとしましょう。その場合、数十億円、数百億円の資金が必要になりますし、当然のことながら、個人がそのようなポートフォリオを持つのは不可能です。

 でも、投資信託というパッケージ商品を利用すれば、1万円という少額資金で、世界中の株式や債券に分散投資したポートフォリオを購入できます。これは、投資信託の一番のメリットではないでしょうか。

 また専門家が運用してくれるということも大きなメリットの1つです。もちろん、専門家が運用するから、個人が運用するよりも高いリターンが実現するという意味ではありません。専門家がきちっと投資家の資産を管理してくれる安心感が得られるという意味です。

 個人が、世界中のさまざまな資産に分散投資したポートフォリオを直接管理するというのは、非常に手間がかかるので、仕事をしながら、というわけにはいきません。その部分を、投資信託会社のファンドマネジャーに代行してもらうのです。

 つまり、投資信託を使えば、資金がまとまったお金がなくても、世界中の株式に詳しくなくても、自動積み立てで知らず知らずのうちに大きくお金が育つのです。ただしそれには資産形成に向いた投資信託を選ばなければなりません。

 投資信託のメリットがわかったところで、次回は資産形成に向いた投資信託をどうやって選んだらいいのか。それを決めるための6つの条件をお話したいと思います。
 

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中野晴啓(なかの はるひろ)
セゾン投信株式会社 代表取締役社長
公益財団法人セゾン文化財団理事、NPO法人元気な日本を作る会 情報発信局長。1963年東京生まれ。87年明治卒、クレディセゾン入社。セゾングループのファイナンスカンパニーにて資金運用業務に従事後、投資顧問事 業を立ち上げ、グループ資金の運用のほか、外国籍投資信託をはじめとした海外契約資産等の運用アドバイスを手がける。その後、(株)クレディセゾン イン ベストメント事業部長を経て2006年セゾン投信(株)を設立、2007年4月より現職。米バンガード・グループとの提携を実現、現在2本の長期投資型 ファンドを設定、販売会社を介さず資産形成世代を中心に直接販売を行っている。また、全国各地で講演やセミナーを行い、社会を元気にするための活動を続け ている。『運用のプロが教える草食系投資』(共著:日本経済新聞出版社)、『積立王子の毎月5000円からはじめる投資入門』(中経出版)などがある。
セゾン投信 HP http://www.saison-am.co.jp/
個人ツイッター http://twitter.com/halu04

 

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