[横浜市 5日 ロイター] - 日中韓と東南アジア諸国連合(ASEAN)の財務相と中央銀行総裁は5日、横浜市で会合を開き、世界経済や金融協力について意見交換した。共同声明で経済の不確実性として保護主義を明記するとともに、併せて、同地域での協力体制強化への原則を示した「横浜ビジョン」を採択した。

声明では、世界経済が抱える下方リスクの1つとして「保護主義を含む政策の内向きシフト」を挙げた。その上で、米国の利上げを念頭に「予想よりも急激な金融引き締め」も明示した。

麻生太郎財務相は、会合後の共同記者会見で「米国の利上げによって新興国でキャピタルフライトが起きうる可能性は常にある」と指摘。フィリピンのドミンゲス財務相は、アジアの新興国が「さらなる米国の利上げに対応できる能力はある」とする一方、「いつどのくらい利上げされるか誰にも分からないので注視する」とも語った。

付属文書として採択した「横浜ビジョン」は、地域の強靭性強化と現地通貨の利用促進を柱に位置付け、将来的なリスクに備えるための共通認識を盛り込んだ。

一方、日銀の黒田東彦総裁は2%の物価目標について問われ、「2018年度に達成するとの想定は全く変わっていない」と強調。達成は「チャレンジングだが、目標を変えることにはならない」と述べ、堅持する考えを示した。

(梅川崇 編集:吉瀬邦彦)