[ニューヨーク 5日 ロイター] - 8日から始まる今週の米株式市場は、メーシーズ<M.N>など小売り企業の決算が材料だ。アマゾン・ドットコム<AMZN.O>などのネット通販の浸透に、実店舗がどう対抗しているかが注目される。

S&P500小売株指数<.SPXRT>は今年に入り13%近く上昇し、S&P総合500種指数<.SPX>(7%上昇)の倍近い上昇率を記録している。しかし、その立役者はアマゾン、ネットフリックス<NFLX.O>、プライスライン・グループ<PCLN.O>といったインターネットでビジネスを展開する企業で、その3社を除外すると、上昇率はわずか1.3%になってしまう。

これまでに発表された第1・四半期の米企業決算は全体としては良好だ。トムソン・ロイターのデータによると、主要500社の増益率は14.7%で2011年以降で最高になる見通し。しかし百貨店を含む一般消費財<.SPLRCD>セクターの予想増益率は3.9%で、1カ月前(1.4%)からは改善したが、全体に比べると見劣りする。

百貨店のメーシーズやノードストローム<JWN.N>、コールズ<KSS.N>、JCペニー<JCP.N>の第1・四半期決算は、ネットビジネス興隆の影で苦戦する状況を映すと予想される。同時に、大規模な人員削減など、経営立て直し策の成果も垣間見える可能性もある。

アナリストからは、消費者の購買行動は変化しており、伝統的な小売りの業績はもはや消費のものさしにはならないとの指摘も聞かれる。

ワンダーリッチ・セキュリティーズのチーフマーケットストラテジスト、アート・ホーガン氏は「大手が客足がかなり鈍いと言えば、反射的にネガティブな反応があるだろう」としたうえで「メーシーズに客が来ないからといって消費がダメという連想が働かないといいが」と述べた。

12日には商務省が4月の小売売上高を発表する。こちらは、3カ月ぶりに前月比プラスに転じると予想されている。

小売大手4社の第1・四半期決算について、トムソン・ロイター・エスティメーツが集計したアナリスト予想では、唯一ノードストロームの1株利益が2.8%増加する見通し。メーシーズは13.5%の減少、コールズも6.4%減少。第4・四半期に3年ぶりに黒字転換したJCペニーは再び赤字に転落すると予想されている。

マニュライフ・アセット・マネジメントのシニアマネジングディレクター、ネイサン・ソーフト氏は、小売企業には多くのリスクがあるとして、基本的に投資に後ろ向きだ。

「バリュエーション的には妙味が出始めているものの、アマゾンの存在や、消費者がネットでどんどん買えるという事実は無視できない」と語った。

(※原文記事など関連情報やアプリは画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)