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景気軟着陸かそれとも失速か
年後半の株価の鍵握る新興国

門司総一郎
2011年6月15日
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 今年に入って新興国株式の動きが冴えない。BRICs4ヵ国の株価指数の昨年末から今年5月末までの騰落率は、ブラジル(ボベスパ)6.8%安、ロシア(MICEX)1.3%安、インド(Sensex30)9.8%安、中国(上海総合)2.3%安といずれもマイナスだ。この下落には二つの理由がある。

 一つはインフレ圧力と金融引き締めだ。BRICs諸国のインフレ率は2009年から10年に上昇に転じ、それに伴って金融政策も、引き締めに転じている。

 ブラジルやインドでは利上げ開始からすでに1年以上が経過したが、いまだインフレ収束の兆しは見られない。海外からの資金流入が引き締めの効果を相殺していることに加え、物価上昇の痛みを緩和するために、人件費の上昇や燃料に対する補助金による価格抑制策など、インフレを促す政策が採られていることも影響している模様だ。新興国のインフレ圧力はただちに収まらず、利上げは当面継続すると想定している。

 さらに足元では景気の先行きに対する懸念がもう一つの悪材料となっている。これまで景気は引き締めにもかかわらず堅調に推移していたが、ロシアやブラジルでは景気の先行指標と見なされる先行きを示す製造業の企業景況感指数が中立の50ポイントに接近したことなどから、景気の先行きへの警戒感が広がり始めた。

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