[フランクフルト 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のメルシュ専務理事は8日、ユーロ圏経済の先行きに関するECBの悲観的な見方を中立に転換する日が近づいており、それに応じた政策ガイダンスの調整が必要になるとの認識を示した。

東京で開催された会議で述べた。

専務理事は、成長加速と労働市場のタイト化に伴い、インフレ率も上昇する見込みで、結果的に金融政策の正常化を巡る議論につながると指摘した。

ただ、ECBがすでに合意している超緩和政策スタンスから逸脱してはならないと付け加わえた。

ECBはインフレ回帰と景気支援に向けマイナス金利を導入。月額600億ユーロの債券買い入れを実施しており、少なくとも年末までこの措置を継続する方針を示している。

しかし景気改善が進み、インフレも上向いていることから、ドイツなどから景気刺激策の縮小を求める声が上がっている。

専務理事は「ユーロ圏の回復はますます勢いを増している。成長見通しに対するリスクがおおむね均衡したとECBが確認する日は近い」とし、「われわれのコミュニケーションの整合性と信頼性を支持するため、フォワードガイダンスは変化しつつある評価に沿った調整が必要」と指摘した。

また、「ユーロ圏経済が回復し、インフレが継続的にECBの目標水準に近づいていくなら、政策正常化に向けた協議は将来的に保証されるだろう」と言明した。

当面は発表済みの措置から逸れることなく、緩和的な金融政策スタンスを維持する必要があるとECBは確信しているとした上で、デフレリスクが広がっていた状況下で導入された措置が、より均衡の取れた経済見通しにおいて、どのように機能するか見極める必要があると強調した。

*内容を追加しました。