[ニューヨーク 4日 ロイター] - 米企業の第1・四半期業績は利益と売上高が5年ぶりの高い伸びを示し、特に工業セクターの堅調さが目立つ。高水準の株価は正当との一部投資家の主張を裏付けるもので、相場上昇はまだ続くとの楽観論が強まりそうだ。

トムソン・ロイターのデータによると、S&P総合500種構銘柄は約7割が第1・四半期決算を発表済みで、増益率は14.2%、売上高伸び率は7.2%と、いずれも2011年以来で最高を記録する見通し。4月初めの時点では、第1・四半期の利益の伸びは10.2%と予想されていた。

アナリストの間では通年の業績見通しを引き上げる動きも広がっており、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは2012年以来初めて第1・四半期中に通年の予想を上方修正した。

足元までに業績を発表した企業の75%は利益が市場予想を超えた。これは最近の平均である71%、長期平均の64%をいずれも上回っている。

4月初旬以降、通信を除く各セクターで業績見通しが引き上げられた。工業セクターは4月1日時点の予想は5.4%の減益だったが、足元では3%の増益と見込まれており、セクター別ではエネルギー以外で最も大幅な改善だった。

RBCキャピタル・マーケッツのシニア株式ストラテジスト、パトリック・パルフレー氏は「工業セクターのこれまでの動きは、下半期にかけて成長が大きく持ち直すという見方を裏付けている」と話す。

工業セクターでは、決算発表後に株価が急伸した重機大手キャタピラー<CAT.N>が抜きんでているが、航空機エンジン・機械のユナイテッド・テクノロジーズ<UTX.N>、ディーゼルエンジンのカミンズ<CMI.N>、化学のスリーエム(3M)<MMM.N>も業績が市場予想を上回った。

工業セクターは航空宇宙・防衛のほか建設機械や大型トラックなどの業種が好調。こうした業種はいずれも昨年11月に米大統領選でトランプ氏が勝利したことを受けて株価が急上昇した。

ただ、ハイテクセクターも業績は好調で、全体の84%がアナリスト予想を上回った。

米経済は第1・四半期の国内総生産(GDP)成長率が3年ぶりの低い伸びにとどまるなど、一部経済指標が好調な企業業績と矛盾する内容となった。一方、海外の経済は上向き、ドル高も一服した。

アルビオン・ファイナンシャルのジェーソン・ウェア最高投資責任者は、世界経済が全般的に回復していることから、第1・四半期と恐らくは2017年通年にわたり、海外事業比率の高い企業が追い風を受けそうだと指摘した。

(Caroline Valetkevitch、Megan Davies記者)