5月9日、中国当局の銀行借り入れ圧縮とリスク抑制の取り組みが、一定の効果を挙げている。ただ、資金調達が苦しくなった一部の借り手が銀行オフバランスの金融商品に向かい、「影の銀行」が部分的に急拡大する皮肉な事態となっている。写真は人民元紙幣。北京で2011年3月撮影(2017年 ロイター/David Gray)

[北京 9日 ロイター] - 中国当局の銀行借り入れ圧縮とリスク抑制の取り組みが、一定の効果を挙げている。ただ、資金調達が苦しくなった一部の借り手が銀行オフバランスの金融商品に向かい、「影の銀行」が部分的に急拡大する皮肉な事態となっている。

 当局の統計によると、銀行の第1・四半期のほかの金融機関への貸し出しは1兆4000億元減って21兆7000億元となり、借り入れも1兆9000億元少ない30兆3000億元だった。影の銀行を代表する「理財商品」は前年比伸び率が19%と、35%ポイント急減速した。

 銀行関係者によると、背景には人民銀行(中央銀行)の取り組みがある。中銀は流動性を引き締めて借り入れコストを押し上げ、金融システムの安定確保に向けた銀行のリスク評価の対象に初めて理財商品を含めるなどの手を打った。

 負債圧縮の加速に伴って銀行間金利は上昇。トムソン・ロイターのデータによると、指標となる人民元の7日物レポレートは2015年初頭以来の水準を付け、貸し手の金利マージンは縮小した。

 中国の指導部は金融リスクの抑制を今年の最優先課題に掲げている。ロイターが3月28日に入手した内部文書によると、中国銀行業監督管理委員会(CBRC)は銀行間取引や理財商品を狙い撃ちし、不動産など規制対象企業や「ゾンビ企業」への信用供与の偽装に利用されていないかどうか目を光らせている。