いよいよ16日は鳩山内閣の誕生だ。とはいえ、人々の胸には期待とともに不安も渦巻いていることだろう。

 「景気が悪化して、冬のボーナスまでカットされたらどうしよう」
 「子ども手当は助かるけど、月々の保育料には足りないし」
 「親を自宅介護しなきゃいけなくなったら困るなあ。ウチは狭いから」

 そんな不安を乗り越え、これからの時代をサバイバルするカギ。それは結婚にまつわる大きな「誤解」を捨てることにある。

 比較社会学・家族社会学・人口学が専門で、家族と人口の比較社会学・比較文明論を研究してきた、明治大学政治経済学部准教授 加藤彰彦氏に話を聞いてみた。

4年後に直面する!
「国は頼りにならない」現実

プロポーズ大作戦で生き抜け!<br />新政権「限界」後には冬が来る
明治大学政治経済学部准教授 加藤彰彦氏。比較社会学・家族社会学・人口学が専門で、家族と人口の比較社会学・比較文明論を研究

 「民主党政権の失敗は、あらかじめ運命づけられているといっても過言ではありません」

と言い切る加藤氏。インタビューはいきなりショッキングな話から始まった。

 「なぜなら、これだけ膨大な財政赤字を抱えているわけですからね。衆議院議員が任期満了を迎える4年後、おそらく人々は“行政の限界”という現実に直面していることでしょう。そのとき、私たちは『国は頼りにならないのだ』と、痛感するのではないでしょうか」

 では、いったい何を頼ればいいのか。すでに会社も頼りにはならない世の中だ。

 「1992年の細川政権発足で、自民党の55年体制が崩壊。“親方日の丸”が壊れ、企業の家族的コミュニティも崩れた。小泉政権以降、崩壊スピードには一層拍車がかかっていますね。

 残る道は“自衛”しかありません。自分で自分の身を守るしかない。つまり、国や企業を頼るかわりに “家族”で結束するのです」

 思い浮かぶのはハリウッド映画である。災害やテロ戦争で、国が壊滅状態になっても、強いパパが血みどろの死闘の揚句、愛する妻と子どもを守り抜く――。しかし、現実のパパたちは彼らのように不死身ではないのだが……。