[ワシントン 10日 ロイター] - トランプ米大統領は10日、ホワイトハウスでロシアのラブロフ外相と会談し、シリア情勢などを巡り協議した。

トランプ氏の大統領就任後、同氏と会談したプーチン政権当局者としてはラブロフ氏が最上位となる。前例が無いわけではないが、他国の外相がホワイトハウスで米大統領と会談するのは異例。

トランプ大統領は会談後、記者団に対し、会談は「極めて良好」だったと指摘。コミー連邦捜査局(FBI)長官の解任が会談に影響を与えたとのではとの質問に対しては「全くない」と否定した。

その上で「シリアで多くの人が殺害されている状況を出来る限り早期に止めたい。全員がこの目標に向かって取り組んでいる」とした。

ホワイトハウスによると、「ロシアがシリアのアサド政権やイランを抑制する必要性」について大統領は強調したとしている。

ラブロフ外相は、オバマ前政権とは違い、「大統領や国務長官をはじめ、トランプ政権は行動の人々だとの思いをあらたにした」と述べた。会談では主に、シリアでの緊張緩和地帯について話したとしている。

米ロ関係は、トランプ大統領によるシリアへの空爆を受けて冷え込んでいたが、トランプ、ラブロフ両氏は今回、より融和的な雰囲気を演出したもようだ。

ラブロフ外相はトランプ大統領との会談に先立ち、ティラーソン国務長官とも会談。ティラーソン長官と共に写真撮影に応じていたラブロフ外相は、コミー氏の解任が会談に影を落とすのでは聞かれ、「誰が解任されたの? 冗談でしょう」と、皮肉交じりのコメントで記者の質問をかわしていた。

コミー氏は、ロシアの米大統領選への関与、およびトランプ政権関係者とロシアの共謀疑惑を巡るFBIの捜査を指揮していた。野党・民主党は長官解任について、捜査妨害だと反発している。

米情報当局は1月、米大統領選がトランプ氏に優位な展開になるよう狙い、ロシアのプーチン大統領が米民主党へのハッカー攻撃などを指示していたと結論づけた。

ラブロフ外相は「偽情報」が原因だとして、こうした見方を否定。「誰かが海外から米国を支配していると見せ掛けるために、政治家が米国の政治制度を損なっている」と反論した。

*写真を差し替えました。