[北京 11日 ロイター] - 中国が今月14─15日に北京で開催するシルクロード経済圏構想「一帯一路」の国際会議には28カ国の首脳や政府高官が集う見通し。野心的なこの構想を同国が積極的に推進する中、参加国の間では懐疑的な見方も出ている。

現代版シルクロード経済圏を構築する同構想は2013年に習近平国家主席が打ち出したもので、大規模なインフラ投資を柱にアジア、アフリカ、欧州に経済連携を広げることを狙いとしている。ただ、具体策に欠けるとの批判もある。

欧州連合(EU)の上級外交官は「中国の構想については大いに懐疑的な見方がある。このようなインフラ計画は欧州の一部にとっては魅力的だが、中国が影響力拡大を狙っていることは周知の事実だ」と語った。

中国は同会議で共同声明を出す準備を進めており、この事情に詳しい外交筋は「会議はまさに習近平と一帯一路を称賛する狙いがある」と述べた。

中国政府当局者は、会議中には輸送やエネルギー、通信関連プロジェクトでの協力などについて、50以上の文書が署名される見通しだと明らかにしている。

政府によると、中国企業は14─16年に「一帯一路」に基づき、海外諸国で3049億ドル相当のプロジェクトに署名している。

中国は同構想を通じて影響力の拡大を狙っているとの見方を否定。新華社通信は英語版の解説記事で、「欧米の懐疑論者は、中国がゼロサム的な考え方を持たず、共に利益となる思考法を推進していることに気付いていない」とした。

一帯一路構想にはリスクも伴う。スリランカでは関連プロジェクトについて抗議が起きており、イスラム過激派の脅威に直面するパキスタン政府は一帯一路の主要部分である中パ経済回廊を守るため軍の特別部隊を設置した。

同回廊はインドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方も通過するため、インドは反発。ジャイトリー財務相は先週訪問先の日本で「主権問題があるため、大きな不安を抱いている」と語っている。

一方、北朝鮮は同会議に代表団を派遣すると明らかにしており、シリアも閣僚級の代表が出席する。