[東京 11日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、若干ドル安/円高の114円前半。米格付け機関がカナダの大手銀を格下げしたことを受け、カナダドルが対米ドルや対円で下落した。ドル/円では、国内輸出企業などからじわりと売りが出たが、引き続き米国の6月利上げ観測が支えとなり、下げは限定的となった。

ドル/円は「下押しもあまい(幅が出ない)が、上値も重い」(FX会社)とされ、午後3時までのドルのレンジは114.10―114.37円にとどまった。

実需筋では「久々の114円台ということで輸出企業から売りが出ている。積極的というより、必要な分だけという印象」(国内金融機関)との指摘がでていた。

米国の6月利上げ織り込みが8割超に進んでいるほか、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で米国からのドル高けん制があっても「それほどトーンは強くないだろう」(外為アナリスト)との見方が一部で出ている。

シカゴ・マーカンタイル・エクスチェンジ(CME)のフェド・ウォッチによると、6月13―14日に開催される次回の米公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジが現行の0.75―1.00%から、1.00―1.25%に引き上げられる確率は83.1%。

米第1・四半期の国内総生産(GDP)が年率換算で前期比0.7%増と弱い伸びにとどまったことを受け、5月2日に同利上げ確率は67.5%まで低下したが、FOMCが3日の声明で「第1・四半期の経済成長の減速は、一時的である可能性が高い」(the slowing in growth during the first quarter as likely to be transitory)との認識を示したことで、利上げ確率は再び上昇に転じた。

財務省が発表した2016年度の経常収支は20兆1990億円の黒字。年度累計の黒字額が20兆円台に乗せたのは07年度以来9年ぶりとなる。

市場の反応は限定的だった。

ただ「今年1─3月期は5兆7869億円の経常黒字で、昨年1─3月期以来の大きさ。外物への投資が出ていない中で経常黒字が積み上がっており、相対的に円高の需給環境にある」(国内金融機関)との指摘があった。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスは10日、カナダの大手銀6行の長期格付けを引き下げた。2017年およびそれ以降の環境が厳しくなることで、民間部門の債務増加など、資産価値の低下が見込まれることを理由に挙げた。

カナダドルは、対米ドルで1.36ドル後半から1.37ドル前半まで売られ、対円でも下落した。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 114.17/19 1.0874/78 124.16/20

午前9時現在 114.32/34 1.0865/69 124.22/26

NY午後5時 114.27/30 1.0866/70 124.17/21

(為替マーケットチーム)