このところ、フジテレビがとかくやり玉に挙げられている。たとえば――。

 月9がつまらない、もう何クールも視聴率が10%に届かない、またワースト視聴率を更新、月9は“オワコン”か? フジテレビから逃げる俳優たち、俳優だけでなく脚本家も逃げ出すフジ、『フルタチさん』惨敗、日曜9時ドラマから撤退、『ユアタイム』ついに週平均2%台に、振り向けばテレ東、いや、時間帯によってはそのテレ東にも抜かれたフジ……、等々である。やり玉に挙げられるという意味では筆頭格と言ってもいい朝日新聞まで“苦戦のフジ”と題した特集を組んだほどだ。

 朝日新聞はフジテレビと日本テレビの2局を比較しているが、日テレは昨年の年間視聴率で総合1位、年度視聴率でも全日帯(午前6時~深夜0時)、ゴールデン帯(午後7時~10時)、プライム帯(午後7時~11時)のいずれもで1位を獲得し、3年連続の“三冠王”が確実視されているとのことだ。

 対するフジテレビはと言うと、在京民放キー局の中では4位が決定的らしい。在京民放キー局の4位というのは、早い話が最下位ということである。朝日新聞が書いている。

〈フジは1980年代、「楽しくなければテレビじゃない」をキャッチフレーズにヒット番組を連発。82年から12年連続、2004年からも7年連続で三冠王に君臨したが、いまその勢いはない。この1~3月期伝統の月曜9時枠(月9)のドラマが平均6.7%と史上最低を記録(後略)〉(朝日新聞3月28日付)

 フジテレビの“凋落”を、朝日新聞は元フジテレビプロデューサー・吉野嘉高筑紫女学園大教授に解説を求めている。

「ネットの隆盛でテレビはメディアの王ではなくなったのに、フジは変化に気づかず、かつて視聴者とつくった疑似共同体の気分を捨てられなかった。上層部は『フジらしさ』に縛られ、自由だった社風が権威主義的になってしまった」