経営 X 人事

「ゆとり世代」の新入社員教育術、納得しないと動かない!

学生時代にグループワークを経験している新入社員は、一方的な講義形式よりも対話・体験型研修の方が学びやすいようです

最近の新入社員は「失われた10年・20年」と言われた時代に親が苦労しているのを見てきたせいか、それまでの世代と比べて企業への忠誠心が薄く、離職率も高いのが実状だ。そこで、教育効果(成長と定着)を高めることを目的に、入社前後の導入教育から配属後のOJTに至るまで、新入社員教育のあり方を見直し、従来とは異なる研修プログラムを導入する企業が増えている。しかし、新人にも即戦力としての仕事が求められ、「上司からの指示・命令は絶対である」という職場風土に慣れ親しんできた上司や先輩社員からすれば、現在の新入社員教育はなかなかイメージできないものであり、「どのように指導していいのか分からない」という声も聞こえてくる。新入社員を戦力化していくには、どのような研修が効果的なのだろうか。(『日本の人事部』編集部)

入社から半年・1年後
新入社員間の「差」はなぜ開く?

 新入社員教育は、会社組織の中で職務を遂行する上で必要となる知識やスキル、ビジネスマナーなどの基本を身に付けてもらうために行われる。実施期間は企業によって異なるが、一般的には入社後1ヵ月から3ヵ月程度をかけて行うケースが多い。その後、各職場に配属されてOJT(On-the-Job Training)の下、実務教育を受けることになる。

 入社当初こそ、基礎的な能力に大きな「差」がなかった新入社員たちにも、入社から半年、1年と経つに従って、歴然とした「差」が生じ始める。配属された部門での上司との関係や、新入社員教育のあり方などが大きく影響しているわけだが、重要なのは、この時期にしっかりと「動機付け」ができているかどうか、という点だ。自社の経営理念・事業展開・企業文化を理解した上で、社会人としてビジネスの意味や目的を正しく捉え、主体的に行動する――。このようなことができているかどうかは、その後の成長の大きな分岐点となる。

 しかし、それが一方的な「押し付け」であれば、十分な効果を期待できない。昨今の新入社員は、上司から指示や命令を受けても、その内容に自分が納得しなければ動かない傾向があるからだ。特に形式的なものは、なかなか受け入れようとしない。かと言って無理強いをすると、やらされ感を覚えるだけで、モチベーションは大きくダウンしてしまう。「なぜ、やる必要があるのか」「なぜ、してはいけないのか」など、社会人なら「当たり前」と感じることでも、社会人経験のない新入社員には丁寧に、根気よく説明しなければならない。納得していない状態で昔のやり方を一方的に押し付けても、教育効果は半減してしまうだけだ。

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『日本の人事部』編集部 

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採用から評価、育成、戦略まで!毎月人事手帖

経営が人事を理解し、相応の投資をすれば社員はもっと力を発揮できる。それをサポートし、時に主導する「人事」は与えられた仕事をこなすバックオフィスと捉えられがちだが、実はとてもクリエイティブな存在だ。本連載は様々な仕事を抱える人事部の現場社員が「今月の人事課題」をひとつずつクリアする上で必要な情報を扱う。

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