[東京 16日 ロイター] - 安倍晋三首相は16日、都内で講演し、北朝鮮情勢に対するトランプ米政権の姿勢を評価した。首相は北朝鮮のミサイル技術の進歩に懸念を示しつつ、米大統領は「北朝鮮の事態に真剣に向き合っている」と指摘。

月末にイタリアで開かれる主要7カ国(G7)首脳会議でも、北朝鮮への対応を巡る結束を強化する考えを示した。

北朝鮮は14日早朝に弾道ミサイル1発を発射。高度は2000キロ超に達したと推定され、新型の弾道ミサイルだった可能性が浮上している。

首相は今回のミサイル発射に関し、「(大気圏に)再突入する際の弾頭の状況を評価する実験を行ったのではないか」と分析した。その上で「大陸間弾道ミサイル(ICBM)の技術が進んでいくことを懸念している」と語った。

北朝鮮の脅威が高まる中、首相はトランプ政権の北東アジアでのコミットメントの強化を評価するとともに、「中国が役割を果たすことによって、北朝鮮の政策を変えることができる」と説明。今後、北朝鮮が核実験に踏み切った場合は「追加的な経済制裁をかけるべく、新たな国連決議も追求しなければならない」とも述べた。

貿易を巡っては「一方が黒字を得れば一方がマイナスを受けるといった、ゼロサム的な発想で考えるべきではない」との考えを示し、自由貿易の重要性と公正なルールに基づく経済圏の構築が必要と訴えた。

その上で、ベトナムで開催される環太平洋連携協定(TPP)11カ国の担当相会合での議論進展に期待を示した。

国内経済の活性化に向けては、引き続きアベノミクス3本の矢の政策を継続する方針を表明。企業が収益を内部に滞留させず、賃上げや設備投資に振り向けるよう促した。

(梅川崇)