2016年下期から
日産手法の成果が現れる

「日産手法を学び、月次単位でコミットした数字の達成が下期以降、定着してきた。日産との提携でベンチマークする相手が身近にいる。いいものはすべて取り入れ、全社的に権限の委譲、リスクの早期発見、洗い出しが進んでいる」と益子社長は日産主導改革を全面的に受け入れたことを認める。

 数字で見れば、三菱自のV字回復は今期にも見えることになる。だが、日産とのシナジー効果に頼るだけでは真の復活にはならないはずだ。グローバル販売の100万台回復も三菱自の強みであるアジアが38万9000台と4割近くを占める。すでに米国生産からは撤退し、アジアに次ぐのは欧州の18万8000台だ。燃費不正問題で大幅に販売減となった日本も信頼回復で10万台復活を狙うが、三菱自の生命線はアジアである。

 三菱自は、今期から次期中期経営計画をスタートさせる。「次期中計は17年度をボトムに18、19年度と日産シナジー効果が効いてくる」と益子社長。「捕らぬ狸の皮算用にならないよう」とも付け加えた。

 一方、三菱自を傘下に収めた日産は先月、ルノーとの資本提携以来、長期政権が続いたゴーン体制から、日産プロパーの西川廣人(さいかわ・ひろと)社長に変わった。日産の決算発表は、西川社長が会見を行った。日産の16年度業績は、売上高11兆7200億円(前期比3.9%減)、営業利益7422億円(同6.4%減)、当期純利益6635億円(同26.7%増)となった。