経営×物流

JR貨物、会社発足30年目にして鉄道事業の黒字化達成

経常利益103億円、連結利益は連結決算開始以来、最高益を更新

 JR貨物(本社・東京都渋谷区、田村修二社長)の2017年3月期連結業績は、売上高が前期比0.5%減の1902億500万円、営業利益が26.1%増の124億3300万円、経常利益が43.4%増の103億5800万円、当期純利益が136.0%増の129億7600万円となった。

鉄道事業の営業損失の推移
拡大画像表示

 売上高はコンテナ収入減や分譲マンション売却収入の反動減などによって微減となったが、利益面ではコスト削減策などが奏功し、01年度に連結決算を開始して以来、最高益を更新した。

 また、前中期計画の最大の眼目だった鉄道事業の黒字化(単体ベース)については、営業収入が0.4%増の1369億円、営業利益が▲33億円から5億円となり、黒字化を達成した。

 田村社長は「会社発足30年の節目に鉄道事業の黒字化を達成できた意義は大きく、今後のJR貨物グループの発展に向けた強固な基盤を構築することができた」との談話を発表した。

 連結セグメント別では、鉄道ロジスティクスの売上高が0.7%増の1688億円、営業利益が39億円改善の15億円、不動産事業の売上高が4.3%減の217億円、営業利益が12.8%減の105億円、その他事業の売上高が0.1%減の99億円、営業利益が287.5%増の0億円だった。

 また、単体ベースでの鉄道事業の黒字化は06年度に鉄道事業と関連事業の事業別開示を開始して以来、初めてとなる。

 鎌田康・執行役員財務部長は「フルコストの償却費を払いつつ、これだけの数字が出せた。経営体力という意味ではバブル期を凌駕する実力がついたと考えている」と述べた。なお、前期末時点での長期債務は前期比101億円減の1582億円まで縮減してきている。

 経営自立を目標に掲げた新中期計画(5ヵ年)の初年度となる18年3月期は、売上高2032億円(前期比6.8%増)、営業利益113億円(9.1%減)、経常利益92億円(11.2%減)、当期純利益70億円(46.1%減)の増収減益を予想。

 玉木良知・取締役兼執行役員経営統括本部長は「線路使用料や燃油費の増加に加え、車両検査の〝当たり年〟でもあり経費が大幅に増加する。また、しばらく手控えていた人材教育や福利厚生など人的投資も強化するため、初年度はやや厳しい中での船出となる。ただ、そうした状況下でも鉄道事業の黒字化は堅持していく」と述べた。

※『カーゴニュース』2017年5月9日号より転載

経営×物流トップへ

カーゴニュース

Special Columns         <PR>

 

 

 

 

『カーゴニュース』

1969年10月の創刊から約40年間「経済の中の物流」という視点から一貫した報道を行っている物流業界専門紙。物流報道の中に“荷主”という切り口を持った媒体として評価されている。主な内容は荷主企業の物流動向、行政の物流関連動向、トラック、倉庫、鉄道、海運、航空など物流企業の最新動向、物流機器、WMSソフトなどの関連ニュース等。週2回発行。


from.カーゴニュース

1969年10月の創刊から約40年間「経済の中の物流」という視点から一貫した報道を行っている老舗・物流業界専門紙『カーゴニュース』とのコラボレーション連載。

「from.カーゴニュース」

⇒バックナンバー一覧