[フランクフルト 18日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が公表した4月27日開催の理事会の議事要旨によると、市場の過度な混乱を回避するため、コミュニケーションの微妙な変更は極めて慎重に行うべきとの認識を当局者が示していたことが分かった。

ECBは過去数年にわたり実施してきた金融緩和の効果を損うことを危惧しており、6月8日の会合で政策軌道に関する姿勢を大きく変更することには消極的なもようだ。

議事要旨は「現時点で金融状況はとりわけコミュニケーションの変化に敏感になっており、非常に緩やかかつ慎重なやり方で調整されるべきだと考えられている」と指摘。

「過去長年にわたって極めて緩和的な金融環境が続いてきたため、コミュニケーションのわずかな変化でも金融政策スタンスの変更に向かっていると受け止められれば、強力なシグナル効果を発揮する可能性がある」とした。

ただ当局者は、6月に公表するスタッフ経済見通しが今後の議論の基礎になると強調した。

ECBは4月の会合で、リスクは引き続き低下しているものの、なお下向きとの従来の見解を維持した。6月の会合では、ECBがついに成長に対するリスクは均衡していると表明すると市場は予想するが、必要であれば、ECBは追加利下げや資産買い入れ拡大への道も残すとみられている。

議事要旨によると、ECBのチーフエコノミストであるプラート専務理事は「コミュニケーションの大幅な変更は、現在の活動加速の兆候がハードデータで確認され、インフレ率の持続的な調整に波及しているとの一段の証拠に基づく必要がある」と述べた。

リスクバランスに関してはECB内で幅広い合意があるが、一部の当局者はバランスは均衡していると考えている。

成長見通しに対するリスク要因として、米政治を巡る不透明感、英国の欧州連合(EU)離脱、中国経済のリバランスを注視する必要があるとし、「議論の中で、とりわけ米経済の短期的な動向を巡る高い不確実性に関する指摘があった」としている。

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