中国では、毎年夏至に催される“犬肉祭(玉林市)”で犬肉を食べる風習があり、世界のNGOや愛犬家の批判を浴びているが、四つ足のものはコタツ以外なら何でも食べるお国柄とあって猫も食す。昨年末、四川省成都では、盗んできた飼い猫を殺し、ウサギの肉と偽って販売していた業者が摘発された。羊頭狗肉ならぬ“兎頭猫肉”である。

 通報を受け市が立ち入り検査をしたところ、食肉工場では水槽に沈められた数十匹の猫の死骸がみつかり、他に冷凍された猫を含めると死骸の総重量は1トンにも達したとのことだ。被害にあった猫は都市部や農村で盗まれた“飼い猫”で、ほとんどの猫にまだ首輪がつけられていた。業者は一日に約100匹の猫を解体し、1キロ20元(約320円)で販売していたそうだ。

 盗んできた猫が高価な品種の場合だけ自ら育てて転売していたが、常に20匹以上の猫を自宅で飼育していたことから、近所からは“愛猫人士”と呼ばれていたともいう。直訳すれば“猫好きな名士”になるが、とんだブラックジョークだ。

 悲劇が一転、小型犬の殺害事件に発展したのはオーストリアだ。3月半ば、帰宅したシルビアは、玄関先の植木鉢の中で“めちゃくちゃ”になった飼い犬の死骸を見つけた。死骸には、洗濯乾燥機に入れて殺したことを仄めかすようなメッセージが添えられていたという。捜査に当たった警察も、洗濯乾燥機内で血痕と少量の犬の毛を発見した。警察は、犯人がシルビアの飼い犬を乾燥機に入れ、熱死させたものと推定した。

 事件が報じられると、飼い犬の無残な死に打ちひしがれるシルビアには、オーストリア全土から同情が寄せられた。シルビアは、隣人が犯人ではないかと疑っていた。

 が、警察が捜査を進める過程で、シルビア自身が誤って飼い犬を殺害していたことがわかり、本人もそれを認めたと発表したため、オーストリアは騒然となった。シルビアは、犬用のブランケットを洗濯して乾燥機のスイッチを入れたとき、中に飼い犬がいるとは思わなかった――、と供述している。

「事件を隣人のせいにしようとしたのは、自分がやったことを息子に知られたくなかったから」(AFPBBNews3月25日付より)

 シルビアはこう言っているが、飼い犬の殺害が“故意”だったのか、それとも“過失”だったのかはまだはっきりしていない。だが、動物虐待で罪に問われることだけは確かなようだ。飼い犬を乾燥機に入れてスイッチを入れてはいけないのである。私としては、供述どおり過失であってほしいが。