競馬でスッた腹いせに猫を踏み殺した男がいて、鳥を食べた猫を二匹のロットワーラー犬に襲われた男がいて、猫を捕まえては溺死させ、その肉をウサギの肉と偽って売っていた悪徳業者がいて、飼い犬を“誤って”乾燥機で死なせてしまった女がいる。どれも残酷な仕打ちだが、ブラジルの16歳少女は、命を弄ぶような悪戯で非難の的になった。

 この少女は、友人らとふざけて、ペットのモルモットを生きたまま電子レンジに入れ、加熱する様子を撮影。SNSへ投稿したのである。ネットでは少女の実名が曝され、名指しで“厳罰を”というハッシュタグが作られる等たいへんな炎上騒ぎになったが、事態を知った父親が少女を連れ役所を訪れて謝罪、少女にはきつい罰を与えたこと、モルモットは無事だったこと、二度とこのようなことをしないとの誓約を添えた謝罪文をSNSにあげた。

 騒動はいったんは収まったが、私は、モルモットは無事ではなかっただろうと見ている。実際に猫を電子レンジの中に入れるような事件は存在するのだが、遠いむかし、マイクロ波の研究をしている大学教授を取材したことがあって、教授は、もし万が一、加熱中に電子レンジの扉が開くようなことがあったら、教授は扉を閉めには行かず、一目散に家から逃げ出す――、と冗談めかして言っておられた(がんの発生率が一気に高まり、男性の場合は無精子症になる可能性があるのだとか。もちろん、扉が開くような事態になったら電子レンジは自動停止します)。

 猫や犬くらいの大きさなら、電子レンジに入れて1分も加熱すれば死に至らしめることは可能なのだ。モルモットならなおのことであり、取り出したときは無事のように見えても、加熱により内蔵や血管に異常をきたしていることもあり、数分後、数時間後に死亡する確率のほうがはるかに高いのである。だから、モルモットが無事だったというのは嘘だろうと私は思っている。

 動物は虐待したり弄んで死に至らしめるためにいるのではなく、ときにはその存在が大きな癒しになるのだ。先月、オハイオ州クリーブランドにある介護施設に迷い込んだ野良猫を入所者全員で飼い始めたら誰もが皆明るくなったというニュースが報じられた。

 オレゴン州ニューポートでは、“木の上の猫がライフルのようなものを持っている”との通報があって現地警察が駆けつけ、ライフルのようなものはライフルではなかったのだが、捜査の一部始終がフェイスブックで報告された。