〈今朝通報があった“武器を持った猫”は確認されませんでした。警察犬がその猫を調べたところ、猫が抱えていたのは木の枝で、死に至るような武器ではありませんでした。その猫には、“いまいちなカモフラージュ”でアサルトライフルと見間違えられるようなものを所持していたことに対し、口頭による厳重注意が与えられたことをご報告します。以上です〉

 こういうユーモアは残念ながら日本の警察にはないが、愛媛県伊予市のJR伊予上灘駅では昨年11月、9歳の雌犬リセが駅長に就任し、1歳の雌猫トラが副駅長に就任して話題になった。二年前に死んだが、和歌山電鐵貴志川線貴志駅で駅長を務めた「たま」は猫界で初めて駅長に就任した伝説の猫だが、たま駅長見たさに観光客が押し寄せ、就任からわずか一年で和歌山県に約11億円の経済効果を生んだとも言われている。犬も猫も、愛すべき存在なのだ。

 最後に、愛すべき犬と猫の武勇伝を紹介して本稿を終えましょう。

 カナダ・アルバータ州にある民家では、午前三時ごろ、飼い猫に母親が噛みつかれて目を覚ました。ふだんはそんなことをしない猫なのだが、何事かと思って起き上がると家には火の手が上がっていた。飼い猫は火災を知らせるために噛みついたのだという。トレバー・グラント消防署長が言う。

「火事が起きて、猫が家族に異変を知らせたのはとても興味深い。無事だった家族はとても喜んでいて、あの猫は十分に時間があるうちに家族を起こしていました。もし彼らが起こされなかったら……、いまとはまったく違う結末を迎えていたことでしょう」(クランクイン!3月26日付より)

 猫が家族を救えば、こちらは犬が三歳児を救った話だ。

 昨年4月、ミシガン州にある動物保護施設『デルタ・アニマル・シェルター』に1匹の犬が保護収容された。保護されたとき、犬は脚を2本と肋骨を骨折し、胃袋はカーペットで満たされていたという。飼い主による虐待が原因だった(飼い主は逮捕され、動物虐待で有罪判決を受ける)。

 虐待は長期間にわたって繰り広げられていたが、シェルターで看護を受けて快復した犬は、新しい飼い主に引き取られ、“ピーナッツ”という新しい名前をもらった。ちょっと間抜けな名前だが、この際気にしないことにする。

 ある日の朝、ピーナッツは吠え立てながら階段の上り下りを繰り返していたという。飼い主はガレージで作業をしていたが、ピーナッツがあまりにも吠えるので外に出たいのだろうと思い、家の扉を開けてやったそうだ。するとピーナッツは全力で走り出し、飼い主は慌ててその後を追ったのだという。

 ピーナッツが駆け寄ったそこには、裸の女の子が寒さで震えていた。飼い主は着ていたセーターを脱いで少女をくるむと、家に戻って警察に通報した。警察と消防車が到着するまでのあいだ、少女はピーナッツを見てたった一言、“わんちゃん”と呼んだだけだったそうだ。