全体的なスマホの性能アップで
2万円台のミドルクラスでも実用度十分のスマホが増えた

 ASCII編集部がピックアップする、注目のSIMフリースマホの特長とスペックをすべて紹介する本特集。【高性能機編】【ミドルハイ編】に続く第3回は、【ミドルクラス編】をお届けする。

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2万円台の価格で登場したAndroid版のVAIO Phone。この価格でドコモLTEの4波やVoLTE、DSDSに対応するなど、間違いなくお買い得な1台だ

 ここに来て、魅力的なモデルが増えているのが、2万円台が中心のこのクラス。以前はミドルクラスはコスト重視という印象が強かったが、このクラス向けのオクタコアCPUの登場に加え、3GB以上のメモリーや指紋センサーを搭載する端末が主流になるなど、実用性に優れたモデルが増加している。コスト面で格安SIMとのバランスが良く、特に不満もなく使えるのだ。

 また少し価格は高くなってしまうが、防水防塵やおサイフケータイに対応した国内メーカー製スマホやタフネススマホなど、特徴的な機能を持つスマホも今回紹介する。

人気SIMフリースマホ
【2万円台も不満無く使える端末多数のミドルクラス編】

●VAIO「VAIO Phone A
●ファーウェイ「HUAWEI nova lite
●モトローラ「Moto G5
●ASUS「ZenFone 3 Max(5.5型)
●ASUS「ZenFone 3 Laser
●FREETEL「RAIJIN(雷神)
●富士通「arrows M03
●シャープ「AQUOS SH-M04
●ファーウェイ「HUAWEI P9 lite
●FREETEL「SAMURAI REI(麗)
●TCL「Alcatel SHINE LITE
●オンキヨー「CAT S40

OSが変わり、誰にでも勧めやすい
お買い得機になって再登場「VAIO Phone A」

 昨年、VAIOオリジナルスマホとしてWindows 10 Mobile搭載でリリースされた「VAIO Phone Biz」。シルバーのアルミ削り出し筐体やVAIOロゴに魅力に感じつつも、OS的に購入をためらったという人も多いはず。

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VAIOオリジナルスマホがなんと2万円台! しかもネットワーク対応も強力だ

 今年4月に登場した「VAIO Phone A」は、“A”の製品名からもわかるようにOSがAndroidに変わってのリリースだ。外観やスペックはVAIO Phone Bizをほぼそのまま継承。フルHD解像度の5.5型液晶にSnapdragon 617、3GBメモリー、16GBストレージ、13メガカメラ(イン5メガ)、2800mAhバッテリー、Android 6.0など。

 もう1つ注目したいのはネットワーク面。SIMフリースマホでは珍しく、1.5GHz帯のバンド21を含めて、ドコモLTEの4周波数に対応。さらにVoLTE、DSDS、2波キャリアアグリゲーションも利用可能だ。

VAIO Phone A
DSDSにも対応。ドコモ網でVoLTEが利用できるのもSIMフリースマホでは珍しい

 ストレージやOSのバージョン、指紋センサー非搭載など、マニア的には不満を感じる部分はないではないものの、税抜2万4800円という価格なら問題なし。この低価格はあえて筐体などをそのまま流用することで、コストを抑えたという部分もあるようだ。

 広く知られたブランドに、ネットワーク対応での強み、そしてお手頃価格と、格安スマホへの乗り換えを検討中だが、端末にあまり詳しくない家族や知人にも勧めやすい1台と言える。

MVNOでのセット販売専用で品薄続く
ファーウェイの現行最安モデル「HUAWEI nova lite」

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約2万円の価格とは思えない性能・外観を持つ「HUAWEI nova lite」

 本特集では基本的に、単体で購入可能なSIMフリースマホを取り上げているが、例外的に紹介したいのがこの「HUAWEI nova lite」だ。MVNOからのセット販売専用モデルながら、圧倒的なコストパフォーマンスで、一時期は品薄状態が続いていた人気製品である。

 その魅力は2万円強(各MVNOのキャンペーンではさらに安価に購入できることも!)の価格からは考えられない性能だ。ディスプレーはフルHD解像度の5.2型液晶だが、CPUはオクタコアで2.1GHz+1.7GHz動作の「Huawei Kirin 655」とワンランク上という印象。そのほかも3GBメモリー、16GBストレージ、大型センサーの12メガカメラ(イン8メガ)、高速認識の指紋センサー、3000mAhバッテリーなど。OSも当初からAndroid 7.0だ。

 デザイン的には前面背面ともに2.5D加工のガラスが用いられており、手触りや持ちやすさも○。まったく安っぽさは感じられない。カラバリはホワイト、ブラック、ゴールドとベーシックなものなので、年齢や性別を問わずに幅広いユーザー層に受け入れられそうだ。

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背面にはガラス素材が用いられている。上位モデルと同じく、高速認識のタッチ式指紋センサーも搭載する

モトローラのミドルクラス機「Moto G5」は
個性的なデザインにDSDS対応予定も

 【ミドルハイ編】で紹介した「Moto G5 Plus」と同時に発表された「Moto G5」。こちらは税抜2万2800円とミドルクラスのお買い得モデルとなる。

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パッと見は上位モデルの「Moto G5 Plus」とよく似た「Moto G5」。横幅は約73mmと5型モデルとしてはやや大きめ

 独特の感覚を持ったデザインや機能は、そのMoto G5 Plusと共有。背面の素材はプラスチックになったが、巧みな塗装で上質感を演出する。カラバリはMoto G5 Plusと同じルナグレー、ファインゴールドの2色。

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金属風の塗装が特徴的。前面下部に指紋センサーを搭載

 主なスペックは、フルHD解像度の5型液晶、Snapdragon 430(1.4GHz、オクタコア)、2GBメモリー、16GBストレージ、13メガカメラ(イン5メガ)、3000mAhバッテリー、Android 7.0など。指紋センサーを前面下部に搭載し、端末の操作も可能である。またネットワーク面では今夏のアップデートでDSDS対応を予定。Moto G5 Plusと同じく、nanoSIM×2とは別にmicroSDスロットが用意されているのも大きなポイントだ。

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背面カバーを外すことができ、最近では珍しくバッテリーの交換にも対応する

4100mAhバッテリーが魅力!
5.5型の「ZenFone 3 Max」

 「ZenFone 3 Max」には5.2型/5.5型の2モデルがあり、ともに4100mAhの大容量バッテリーが大きな特長だが、5.5型モデルは全体的な性能も5.2型モデルより高めでミドルクラスに位置する。

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大型バッテリー搭載の「ZenFone 3 Max」の5.5型モデル

 その性能は、フルHD解像度の5.5型液晶、Snapdragon 430(1.4GHz、オクタコア)、3GBメモリー、32GBストレージ、16メガカメラ(イン8メガ)、指紋センサー、Android 6.0など。対応周波数が多めでau VoLTEも利用可能だが、基本的にはミドルクラスの典型的な性能。あとは大容量バッテリーをどう評価するか。ちなみに厚さ8.3mmで重量も約175gなので、すごく大型の端末というわけではない。

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メタル筐体を採用。背面には指紋センサーを搭載。それほど分厚いという印象はない

 カラバリはグレー、ゴールド、ピンクの3色。どちらかと言えば、ポップな印象の仕上がりになっている。

au VoLTEにも対応したZenFone 3シリーズのスタンダード機
5.5型フルHD液晶搭載の「ZenFone 3 Laser」

 「ZenFone 3」「ZenFone 3 Deluxe」とまずは高性能モデルから登場したZenFone 3シリーズだが、バリエーションを大幅に増やしている。ZenFone 3 Laserは製品名どおりにレーザーAFを搭載。実売価格は税込で約3万円とミドルクラスの1台だ。

ASUS、ZenFone 3 Laser
シルバーとゴールドの2色が用意される「ZenFone 3 Laser」

 主なスペックは、5.5型フルHD液晶にSnapdragon 430 1.4GHz(オクタコア)、4GBメモリー、32GBストレージ、13メガカメラ(イン8メガ)、指紋センサー、3000mAhバッテリー、Android 6.0など。ミドルクラスとしては標準的な内容ながら、不満なく使える機能と性能だ。

5000mAhバッテリーにDSDS対応で実売約3万円!
FREETELらしい超コスパの RAIJIN(雷神)」

 コスパが魅力のFREETELのミドルクラス機。5000mAhとスマホでは最大級のバッテリーを搭載するのが特長だが、実売約3万円という価格にもかかわらず、ワンランク上の性能を持っている。

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大容量バッテリー&超コスパの「SAMURAI RAIJIN」

 ディスプレーはフルHD解像度の5.5型液晶、MediaTek製オクタコアCPU、4GBメモリー、64GBストレージ、16メガカメラ(イン8メガ)など。さらに4G+3G対応のDSDS対応で、もちろん指紋センサーも搭載。さらにOSもAndroid 7.0。

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背面は金属ではないがヘアライン風の塗装が施されている。USB端子はType-C

 大容量バッテリー搭載というと巨大な筐体をイメージするが、厚さ8.7mmで重量も183gなので、この画面サイズのスマホでは若干大きめといったレベルに収まっている。

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DSDSにも対応する

防水・防塵、おサイフ、ワンセグ、さらに頑丈
日本製スマホの富士通「arrows M03」

 「MADE IN JAPAN」を打ち出し、MVNOでのセットモデルとしても幅広いユーザーに受け入れられている、富士通「arrows」シリーズのSIMフリースマホ。スペックはミドルクラスで実売価格は約3万円だが、MVNOのセットモデルを中心に高い人気を誇る端末だ。

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人気の高さにも納得の手堅く使える日本製SIMフリースマホ、「arrows M03」

 ただ国産と言うだけでなく、防水・防塵対応、おサイフケータイといった国内ユーザー向け機能をサポート。さらにメタルフレームを採用して、頑丈さを増したほか、ワンセグに対応(ロッドアンテナを内蔵)、カメラも1310万画素のソニー製センサーを搭載するなど、キャリアの全部入りスマホを使ってきたユーザーも不満はないはず。ネットワーク面でもドコモ/auの両SIMに対応し、さらにVoLTEも利用可能と、このあたりも日本メーカーならでは。

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側面はメタルフレームを採用、ワンセグに対応するのは貴重だ

 そのほかのスペックでは、HD解像度の5型液晶にクアッドコアのSnapdgoran 410と、ディスプレーとCPUがワンランク落ちるのは確かだが、普段使いにはまずまず。声の聞きやすさを増す機能や日本語入力に手書き対応のATOKが搭載されているのも紹介しておきたい要素。SIMフリースマホに詳しくない家族や知人にもオススメしやすい製品と言える。実際に各MVNOのセット販売モデルとしてもおなじみ。時期的にはそろそろ新モデルも近づいていると思われるので、入会キャンペーンなどを利用して、オトクに購入したい。

ミドルクラスの性能に防水・防塵、おサイフケータイ
さらにシャープならではの機能も! 「AQUOS SH-M04」

 楽天モバイルなどのMVNOでのセットモデルのほか、一部量販店でも販売されているシャープのSIMフリースマホ。

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シャープのSIMフリースマホ「AQUOS SH-M04」

 3万円台前半の価格帯で、HD解像度の5型液晶、Snapdragon 430(1.4GHz+1.1GHz、オクタコア)、2GBメモリー、16GBストレージ、13.1メガカメラ(イン5メガ)、2700mAhバッテリー、Android 6.0といったミドルクラスの性能に加え、防水・防塵(キャップレス!)におサイフケータイにも対応するなど、内容的にはarrows M03に近いが、IGZOパネルによる省電力性能、横から見にくい「のぞき見ブロック」、スマホがユーザーに話しかけてくれる「エモパー」など、AQUOSシリーズならではの機能もある。

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外観的にはドコモ冬モデルの「AQUOS EVER」に近いが、指紋センサーは搭載しない

Android 7.0&2万円台半ばなら、まだまだ魅力的
「HUAWEI P9 lite」

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 ミドルクラスの定番SIMフリー機として、長らくベストセラー製品の地位を築いている「HUAWEI P9 lite」。もともとコスパが高いモデルだったが、価格がジリジリと下がり、2万円台半ばで購入できる。MVNOのセットモデルでさらに割り引かれるケースもある。

 スペックは、ディスプレーはフルHDの5.2型液晶、CPUはオクタコアの「Kirin 650」(2GHz+1.7GHz)、2GBメモリー、16GBストレージ、13メガカメラ(イン8メガ)、3000mAhバッテリー、指紋センサーなど。内蔵ストレージだけは若干小さめだが、性能自体は充実しているほか、OSも早々にAndroid 7.0にアップデートした。

 メタルフレームの薄型筐体に加え、機能面でもファーウェイの上位モデルを継承しているのも大きな特徴で、高速認証&端末操作が可能な指紋センサーや、豊富な機能を備えたカメラにも注目である。

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メタルフレームで厚みは約8.15mm。背面には指紋センサーが。ゴールドのカラバリはヘアライン仕上げ

薄型の金属筐体に5色のカラバリ、独自のUIも
「SAMURAI REI」

 FREETELが昨年5月にリリースした「SAMURAI REI(麗)」。アルミ筐体を採用し、厚さ7.2mm/136gという薄型軽量を実現している。発売当初から価格も下がっており、量販店ならポイント込みで2万円前後。それでいて後述するなかなかのスペックを持っている。

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FREETELの人気モデル「SAMURAI REI」

 具体的なスペックは、フルHD解像度の5.2型液晶、MediaTek製のオクタコアCPU、2GBメモリー、32GBストレージ、13メガカメラ(イン8メガ)、2800mAhバッテリー、指紋センサー、Android 6.0(7.0アップ予定)など。前面下部にあるホームボタンは独自仕様で指紋センサーを内蔵。軽いタッチで「戻る」、ダブルクリックで「アプリ履歴」、長押しで「検索」と、1つのボタンで主要な端末操作が可能。ナビゲーションバーを消せるので、ディスプレーの表示領域を最大限活かせる。

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カラバリはメタルブラック、メタルシルバー、シャンパンゴールド、ピンクゴールド、スカイブルーの5色

 カラバリは5色も用意されており、特にスカイブルーは爽やかさが印象的だ。

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シンプルなデザインとカラーが好印象

Alcatelの安価なモデル「SHINE LITE」は
2万円強なのに安っぽさがないデザインが◎

 「SHINE LITE」はデザインが魅力のAlcatelのエントリー機で、実売価格は約2万2000円。スペックもHD解像度の5型液晶、CPUはクアッドコアのMediaTek MT6737(1.3GHz)、2GBメモリー、16GBストレージ、13メガカメラ(イン5メガ)、2460mAhバッテリー、Android 6.0など。価格相応ではあるが、指紋センサーを搭載しているのはプラス要素。

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Alcatelの安価なモデル「SHINE LITE」

 注目したいのはやはりデザイン。すごく高級感があるとは言いがたいが、背面にはガラス素材を使用。ラウンド処理に加えて、ピュア・ホワイト、サテン・ゴールド、プライム・ブラックという3色のカラバリはシンプルながらも、どれも個性的で美しい。コスト重視でも、安っぽいスマホは嫌だという人にもオススメできる。au VoLTEにも対応し、UQ mobileなどからもセット販売が行なわれている。

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ピュア・ホワイトは側面はシルバー。背面には指紋センサーも
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ゴールドとブラックも魅力的

超タフネスが売りのCATブランドのスマホが日本上陸
オンキヨー「CAT S40」

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 オンキヨーが日本に導入した「CAT S40」は、税抜約5万円と価格的にはミドルクラスの範疇から外れるが、スマホとしてのスペック、タフネス仕様の特殊な性能から、この回で紹介する。

 CATブランドのスマホは、建設機械メーカーのキャタピラーからライセンスを受け、海外ではすでにおなじみの存在。タフネス性能や厳しい環境向けの機能を搭載しているのが特徴となる。

 S40も米国防総省のMIL規格準拠の落下試験をクリアする耐衝撃性能に加え、防水防塵対応、手袋を装着した状態での操作に対応するなどの機能を持つ。

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背面の凸凹は滑りにくくするとともに、キャタピラーの象徴とも言えるクローラーを演出している?
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手袋を付けたままでの操作が可能だ

 スマホとしての性能は、qHD解像度(540×960ドット)の4.7型IPS液晶(Gorilla Glass 4)、Snapdragon 210(1.1GHz、クアッドコア)、2GBメモリー、16GBストレージ、8メガカメラ(イン2メガ)、3000mAhバッテリー、Android 5.1などと、正直見劣りするのは確かだが、この端末が必要な現場で頼りにされる貴重な存在と言える。

 次回はさらに安価な税抜1万円台のSIMフリースマホを紹介する【1万円台編】を予定している。お楽しみに。