[チューリヒ 21日 ロイター] - スイスで21日、原発の新設を禁止し、風力や太陽光、水力などの再生可能エネルギーを推進する新法の是非を問う国民投票が行われ、賛成多数で可決された。

暫定集票結果によると、賛成は58.2%となった。投票結果は法的拘束力がある。

欧州では、東京電力福島第1原発事故後に原発依存度を低下させる取り組みが広がっており、ドイツは2022年までに原発を段階的に全面停止する方針。

スイスには原発が5基あり、そのうち1基は19年に閉鎖する予定。残りの4基については時期は設定されていない。

エネルギー相を兼務するロイトハルト大統領は記者会見で「国民が新たなエネルギー政策を支持し、原発の新設を求めていないことが示された」と指摘し、新法の一部は18年初めに施行されると語った。

新法は「エネルギー戦略2050」と呼ばれ、公的補助金を通じて35年までに太陽光、風力の発電量を現在の4倍に引き上げることなどを目指している。現在は太陽光・風力発電は総発電量の5%未満にとどまっていおり、水力は60%、原発は35%となっている。

風力、太陽光、水力による発電への投資に向け、電気料金から年間4億8000万フランを徴収する。また、化石燃料に対する現行税制を通じて4億5000万フランを追加で確保し、ビルのエネルギー使用量を2000年比で35年までに43%削減する取り組みに充てる。

ロイトハルト氏によると、家計の負担は1世帯当たり年間平均40フラン増加することになる。

アルピック<ALPH.S>やBKW<BKWB.S>、アクスポ[AXPOH.UL]などの国内電力会社は、発電コストと市場価格の差を埋めるため、年間1億2000万フランの補助金を共同で利用する。