[ワシントン 22日 ロイター] - 米ホワイトハウスは22日、トランプ米大統領の2018年度(17年10月─18年9月)予算教書の概要を公表した。低所得層向けの医療保険「メディケイド」や食料配給券(フードスタンプ)の支出を大幅に削減するとともに、財政赤字の圧縮を目指すとした。

予算教書によると、10年間で3兆6000億ドルの歳出抑制に取り組み、財政収支を黒字化する。メディケイドからは8000億ドル超、食料配給券の支出は1920億ドル以上を削減する。

トランプ政権は23日に予算教書を議会に提出する。政治的にデリケートな分野での削減案については、少なくとも一部は議会の反発が予想される。一方、与党共和党は米政権の企業寄り経済政策の柱である減税の公約を実現するため、政府支出を削減する方法を模索している。

行政管理予算局(OMB)のマルバニー長官は、「議会が(歳出削減の)最終目的を達成するために異なる方法を見いだせるなら、素晴らしいことだ」と皮肉った。

<食糧配給券、農業支援など削減へ>

メディケイドの削減は今月初めに下院を通過した医療保険制度改革(オバマケア)改廃法案に盛り込まれている。しかし、同法案やメディケイドの削減が上院で承認されるかどうかは不透明な情勢となっている。

食糧配給券として知られている補助的栄養支援プログラム(SNAP)については、子供がいない成人がより多く働くことが必要とされ、州政府の負担が増えるよう、変更する計画が示された。

予算教書ではまた、10年間で農業支援を380億ドル削減する案が盛り込まれた。農務省による食肉加工工場検査の財源確保のため、年間6億6000万ドルの利用者手数料を徴収する案が含まれた。

このほか、10年間で米郵政公社(USPS)の支出を460億ドル削減し、戦略石油備蓄の半分を売却して165億ドルを調達する案も提示した。

歳出面では、250億ドルを支出し、子供の誕生か養子縁組後の両親に対し6週間の有給休暇を提供することや、州・地方政府に対して道路や橋、空港などインフラ建設を奨励するために2000億ドルを使う案が含まれている。

また、メキシコ国境沿いの壁建設費用として来年度に16億ドルの割り当てを求める。

予算教書はトランプ氏の現在の任期が終了する2021年に3.0%の経済成長率を達成するとの見通しに基づいている。ただ、米連邦準備理事会(FRB)やエコノミストの多くは3.0%まで成長率が加速する可能性は低いとみている。

*内容を追加しました。