[ミネアポリス 23日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は23日、米経済は3月時点よりも完全雇用に近づいているが、到達しているかはまだ分からないとし、足元でコアインフレ率が鈍化している点も懸念だと述べた。

総裁は記者団に対し、「われわれは近づいているが、どの程度離れているのか不明」と語った。

前日にはブレイナード理事が、米経済が完全雇用の状態にあるのか、もしくは労働市場に依然としてさらなるスラック(緩み)が残っているのか、自身には依然として「疑問」と発言。またダラス地区連銀のカプラン総裁も今年さらに2度の利上げ見通しに自信を示しながらも、インフレが確実に目標に向かっているか見極める上で、忍耐強く臨むとした。

市場では、米連邦準備理事会(FRB)が6月に追加利上げに踏み切るとの見方が優勢だが、今週に入り、FRB当局者3人が相次ぎ慎重な姿勢を示したことで、少なくとも一部はなお手探りの状況にあることを浮き彫りにした。

カシュカリ総裁はFRB内でもハト派の代表とされ、3月の利上げ決定にも唯一、反対票を投じた。6月会合でも利上げにも反対するかとの質問に対しては、「すべてが選択肢であり、指標次第」として、まだ決めていないと答えた。

コアインフレ率が2%の目標に着実に近づく、または一時的にこれを上回る水準まで加速すれば自信を深めるとしたが、「インフレ率は現在、間違った方向に向かっており、懸念している」と話した。

バランスシート縮小を巡っては、FRBは早期に縮小計画を公表すべきとの考えをあらためて表明。計画を公表すれば金融環境の引き締まりが予想されるとし、利上げの「代替」になると語った。

トランプ大統領が掲げる3%の成長目標については、懐疑的な見方を示し、税制改革により生産性が向上し、その結果、成長が加速することはあり得るが、減税でそうなる公算は小さいとした。