[フランクフルト 24日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は24日、金融安定報告を発表し、ユーロ圏の金融安定リスクは抑制されているが依然高水準であり、一部の地域では過去半年間にリスクが高まったとの見解を示した。

銀行セクターのバランスシートの修復ペースが遅く、債券市場で突然価格が動揺するリスクも引き続き大きい一方で、債務の維持可能性に対する懸念が強まっており、大幅なキャピタルロスが発生する危険性をはらんでいると警告。

「ユーロ圏のソブリン債務の持続可能性に対するリスクが過去6カ月間に増大した」とし、「ただしここ数週間は、フランス大統領選の結果を受けてユーロ圏のスプレッドが縮小し、ソブリンにかかる圧力が軽減した」と指摘した。

世界の債券市場で価格が急変動するリスクは、主として米国からの波及効果に関連しているが、政治的不透明感の高まりが長期化したり、ユーロ圏のインフレ圧力が予想を上回ったりすれば、価格変動のきっかけとなり得るとの見方も示した。

「債券市場の変動リスクは依然として大きい。ユーロ圏の債券利回りが、成長見通しの改善を伴わずに突然上昇するリスクがある」という。

ECBはまた、米利上げ見通しが上方修正されることを主要リスクに挙げ、ユーロ圏債券市場の変動が投資家の大きなキャピタルロスにつながる可能性があると警告した。

銀行のバランスシート上の不良債権問題の解決が最大の関心事だが、これまでのところ進展は遅いとも指摘した。

英国の欧州連合(EU)離脱については、今のところ金融安定における主要な懸念要因ではないとの見解を示した。

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