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美人のもと

泣き言

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第105回】 2011年7月4日
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 誰にでも不満はある。その不満を他人に話したいときはあるし、話すことで気持が楽になることは多いものだ。

 美人は泣き言が少ない。

 こう書くと、美人には不満が少ないとか、泣き言を言わずに我慢していると思われそうだが、そうではない。泣き言くらい言う。不満を自分の中に溜め込んでいてはどうしても表情はさえない。「美人のもと」も減っていくはずだ。美人はその時間を短くする努力を自然に身につけている。

 泣き言の伝え方がうまい。結果として泣き言を言っている時間が短くなる。

 自分の不満をシンプルにまとめる力を持っている。同情を引き出そうと必死になるのではなく、なぜ不満なのかを簡潔に言うことができる。そのおかげで聞く相手も不満の解決策を見つけやすい。見つけられなくても、不満を和らげる言葉を見つけやすい。

 泣き言を言っている顔が、それを乗り越えようとする笑顔になっていくまでの時間が短いのだ。

 泣き言を言う時間を少なくするために、もうひとつ大事なことを美人は実践している。それは泣き言を過去のものにする意識だ。

 美人は同じ泣き言を繰り返さない。何度も同じ泣き言を言わないものだ。同じ泣き言を何人にも何度でも話したり、同じ人に繰り返したりはしない。

 過去の泣き言をいつまでも言うこともない。

 一度言った泣き言を繰り返すことこそ「美人のもと」を減らすことになる。

 時々「泣き言選手権」のような集団を見かけることがある。自分の不満をひたすら言い合うような会だ。他人に泣き言を解決せずに、自分の不幸がもっと大きいと主張し合っている。そういう集団はすぐわかる。たいてい参加者の口が曲がっている。「美人のもと」が減っている瞬間を確認しやすい。そういう集団とは距離をおきたい。

 泣き言は笑顔のための泣き言でありたい。泣き言は、不満の解消とともに同じ不幸に合わない努力のスタートを意味する。その意識だけでも泣き言を言いたくなる機会も減っていく。


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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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