[ワシントン 25日 ロイター] - トランプ米政権が議会に今週提出した予算教書では、例年同時に公表される「グリーンブック(歳入関連提案)」がなくなっていた。税制の目標を詳細に説明するもので、文書としてはそれほど注目されていないものの、専門家からは、政権に税制改革の明確なビジョンがないことを示唆しているとの声が出ている。

リベラル系シンクタンク「アーバン・インスティチュート」の経済政策イニシアチブ担当ディレクター、ドナルド・マロン氏は「税制プランがないこととグリーンブックがないことはイコールだ」と述べた。

ムニューシン財務長官は議会公聴会で、トランプ政権は詳細な税制案を有していないため、予算教書では新たな税法が政府の歳入および赤字にどのような影響を及ぼすのか検討していないと説明。「予算教書を仕上げた際、万全の税制改革案をつくる準備ができていなかった」とした上で、税制の詳細は議会と協力し、その後公表すると付け加えた。

財務省当局者は電子メールで、議会との協議が進められている中で税制の詳細を発表できないと説明。「グリーンブックを公表することは包括的な税制改革に向けて作業を進めていることと矛盾する」とした。

グリーンブックが前回公表されたのはオバマ政権時代の2016年2月で、283ページに及んだ。財務省のウェブサイトでは1990年のグリーンブックまで閲覧可能となっている。

トランプ大統領は、議会と協力して就任100日間で「大幅な減税と簡素化」を目指すと公約していたが、既に125日を経過しているものの、実現には至っていない。

トランプ政権は4月26日に1ページの税制改革骨子を公表。予算教書でもこの骨子を繰り返した。