[タオルミナ(イタリア) 27日 ロイター] - イタリア南部のシチリア島タオルミナで開かれた主要7カ国(G7)首脳会議が27日、首脳宣言を採択して閉幕した。首脳宣言には、「保護主義と闘う」ことやルールに基づいた国際貿易システムを目指す方針が明記された。

また、ロシアのウクライナ介入をめぐり、必要に応じてG7がロシアへの経済制裁を強化する方針も確認した。

一方で、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」については米国が支持を表明せず、同協定の履行を目指す残りの6カ国と溝を残す形となった。

トランプ米大統領は27日、ツイッターで、パリ協定への対応で最終的な判断は来週行うと明らかにした。

米国を除くG7の6カ国は首脳会議で、オバマ前大統領が合意したパリ協定の受け入れに依然消極的なトランプ大統領に対し、協定を尊重するよう圧力を掛けたが、トランプ大統領が屈することはなかった。

メルケル独首相は「気候変動に関するあらゆる協議は非常に困難だった。米国がパリ協定に残るかどうかの意思表示はなかった」と記者団に語り、不満をあらわにした。

一方、今月就任したばかりのマクロン仏大統領は、トランプ大統領を「現実主義者」と評価し、トランプ大統領はG7での話し合いを経て最終的にパリ協定を支持するとの見方を示した。

トランプ大統領とマクロン大統領は今回、初めてG7に参加した。

議長国イタリアのジェンティローニ首相は、「(首脳会議の)結果に満足している」とした上で、一部の議題を巡り米国と意見が合わなかったことを認めた。

米大統領選当時から保護主義的な思想を掲げてきたトランプ大統領は今回、首脳宣言に「保護主義と闘う」との文言を盛り込むことを認めた。

トランプ大統領は帰国の途上、「あらゆる問題について、とりわけ貿易に関して素晴らしい話し合い」が持たれたとツイート。首脳宣言に「貿易を歪める慣行の排除」が盛り込まれたことを評価した。保護主義については言及しなかった。

26日の首脳会議では安全保障問題が主要議題となり、首脳らはテロ撲滅に一段と取り組むことで合意。インターネット業界に対し、過激思想に関連したコンテンツの規制を大幅に強化するよう求めた。

首脳宣言の文書はわずか6ページで、昨年の32ページに比べると格段に少ない。外交筋は、G7首脳らはより多くの人々に理解されるように簡潔な文書を望んだと説明している。

トランプ大統領は首脳会談後にシチリア島の米軍基地で演説。首脳会議を「非常に生産的な会議だった」と振り返り、他国と米国との絆を深めたと成果を語った。テロ撲滅に取り組む方針も確認した。

大統領はその後、専用機で帰国の途に就いた。歴代大統領の慣例となっていた、外遊を締めくくる記者会見は行わなかった。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)