[ワシントン 26日 ロイター] - トランプ米大統領の娘婿であるクシュナー大統領上級顧問が2016年の大統領選挙期間中と選挙後にキスリャク駐米ロシア大使と少なくとも3回非公開で接触したことが、7人の米当局者や政府OBの話で明らかになった。

このうち2人によると、昨年4月から11月の間にクシュナー氏は大使と2回電話で話した。別の2人の関係筋によると、同氏は今年初めまでには、トランプ陣営とロシアとの共謀の是非を巡る米連邦捜査局(FBI)の捜査の対象となった。

2人の関係筋によると、クシュナー氏はFBIが昨年、フリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)とロシアとのつながりについて捜査に着手した段階で、捜査員に注目されるようになった。

NBCニュースは25日に、大統領の最側近であるクシュナー氏がFBIの捜査の対象となっていると報じた。

ロイターが入手した新情報は、クシュナー氏が最初にFBIに注目されるようになった時期やその理由を明らかにしており、ホワイトハウスがこれまで認めてきたよりも接触の回数が多かったことが分かる。

FBIは取材に対してコメントを控えた。ロシアの在米大使館は個人的な接触についてはコメントしないとした。

クシュナー氏の弁護士ジェイミー・ゴーリック氏は、クシュナー氏は「その期間に数多くの電話をしたため、記事に書かれている電話については記憶していない」と答えた。

ホワイトハウスは3月に、クシュナー氏とフリン氏がニューヨーク・マンハッタンのトランプタワーで12月に「連絡手段」を確立するためにキスリャク氏と面会したと明らかにしている。

6人の関係筋によると、11月8日の大統領選以前には、キスリャク氏とクシュナー、フリン両氏は主にテロとの戦いや2国間関係の改善について話し合った。関係筋2人は、選挙後は、トランプ氏とロシアのプーチン大統領との間に、外交官や情報機関が関与しない秘密の通信回線を設置する案についても協議したと明かした。

 1人の米法執行当局者によると、FBIの捜査官らはロシア側がクシュナー氏などトランプ氏の側近らに対し、対ロシア経済制裁の緩和によってロシアの銀行がトランプ氏と関係のある人々に融資できるようになると示唆したかどうかについて調査している。

クシュナー氏は12月にトランプタワーで制裁対象となっているロシア政府系の開発対外経済銀行(VEB)のセルゲイ・ゴルコフ頭取とも面会している。同行は3月にクシュナー氏などと面会したと認めている。

ロシア側とトランプ氏の側近らとの接触について詳しい当局者らによると、これまでのところ不正やトランプ陣営とロシアとの共謀を示す証拠は確認されていない。また、トランプ氏が側近らの接触を許可していた、あるいは承知していたことを示す証拠も見つかっていない。