山崎元式「人生の手仕舞い」のセオリー6箇条

人生の手仕舞いは難しい

 人は老いるし、必ず死ぬ。残念だけれども仕方がない。そして、人生の手仕舞いは、なかなか難しい。

 その理由が、たぶん二つある。一つには自分で自分の人生の手仕舞いを意識することが愉快ではないから、手仕舞いを考えたくないからだ。もう一つには、いよいよ手仕舞いの時期が近づいた時には本人の判断力が必要十分ではない場合があるからだ。

 後者の場合に後で第三者が振り返ってみると、「相当に、損だった!」というケースが少なくない。こうしたケースは、できれば避けたいものだ。

 いわゆる「老後」をどう生きて、どう始末を付けるのがいいかは難しい問題だが、現時点での筆者の考えと(筆者は現在59歳だ)、筆者の家でのやり方とを、一つのサンプルとしてご説明してみたい。

 以下の「やり方」は、「これが正しい。こうするべきだ」と主張するものではない。読者への参考として提示してみようとするものだ。