[ベルリン 30日 ロイター] - トランプ米大統領は30日、対米黒字と軍事費の水準に関してドイツを批判した。「同盟国を完全には頼れない」としたメルケル独首相の発言に続き、最大野党・社会民主党のシュルツ党首はトランプ氏を「西側の価値観の破壊者」と非難、米独間の対立が先鋭化した。

ただその後、メルケル首相や他の独閣僚らは米独関係の重要性を強調し、ガブリエル外相はこうした対立が一時的なものとの見方を示した。

トランプ氏はこの日ツイッターに「米国は極めて巨額な対独赤字を抱えているうえ、ドイツが北大西洋条約機構(NATO)において支払っている軍事費は限りなく少ない。米国とって非常に好ましくなく、変えていく」と投稿した。

メルケル独首相は前日、同盟国としての米国の信頼性を巡り、あらためて懐疑的な見方を示していた。

ドイツの有力政治家らはトランプ氏のツイッターに素早く反応。シュルツ氏は記者団に対し、トランプ氏が相互尊重と寛容の精神に根付いた国家間の平和的な協力を損なっているとし、「西側のすべての価値観の破壊者」だと述べた。

ドイツ与党メンバーからも、「トランプ氏がドイツを政敵とみているのは明らか」などとの指摘が出た。

一方、ベルリンでインドのモディ首相と会談したメルケル首相は、欧米関係の重要性をあらためて強調。「この関係は歴史的に、そして将来的にも極めて重要であり、対立の道は望まない」との考えを示した。

また、ガブリエル独外相は「米国は目下の対立よりも歴史があり、偉大だ」と述べ、米独関係は改善すると強調した。

米国側も政権関係者が米欧関係の重要性を強調し、トランプ氏の発言を和らげようとする様子がうかがわれた。

スパイサー大統領報道官は記者団に対し「トランプ大統領とメルケル首相の関係は良好で、大統領はメルケル氏を非常に尊敬している。大統領はドイツだけでなく欧州全体を米国の重要な同盟国とみている」と述べた。

ヘイリー米国連大使もインタビューで、米国はNATO諸国を支持すると繰り返し表明した。

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