[ニューヨーク 30日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落。株安やコモディティー価格下落、欧州政治情勢を巡る懸念などを背景に、安全通貨とされる円とスイスフランに逃避買いが入った。

直近のドル/円<JPY=>は0.5%安の110.77円で、一時2週間ぶり安値の110.67円を付けた。ドル/スイスフラン<CHF=>も2週間ぶりの低水準となる場面があり、終盤は0.4%安の0.9745フランだった。

米国を含めて世界の大半の株価が下がったことを受け、スコシアバンクのチーフFXストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「市場にリスク回避の気配が漂った」と指摘した。

ユーロは売りが先行。スペインと、ドイツのいくつかの地域の消費者物価が鈍化したことや、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が29日に大規模な景気刺激策がなお必要と発言したことが影響した。イタリアで秋に総選挙が実施されそうな政治情勢も、ユーロの下げ圧力として働いた。

ただその後はドルが全般的に弱含んだため、終盤のユーロ/ドル<EUR=>は0.2%高の1.1184ドルと持ち直した。

ドルは過去2週間、トランプ政権が税制改革など市場が期待する政策を早期に実現できそうにないとの見方が広がり、軟調地合いとなっている。オッペンハイマー・ファンズのポートフォリオマネジャー、アレッシオ・デロンギス氏は「現段階でわれわれは、税制改革に関する有意義な進展は来年に持ち越され、改革が実現するとしてもその度合いが小さくなりそうだと考えている」と話した。

市場関係者によると、この日発表された米経済指標は強弱まちまちだったが、それでも米連邦準備理事会(FRB)の6月利上げ観測を後押しする内容だった。4月個人消費支出は前月比0.4%増と4カ月ぶりの大きな伸び。個人消費支出(PCE)物価指数の前月比上昇率は0.2%に改善した。

ドル/円 NY終値 110.82/110.88

始値 110.98

高値 111.23

安値 110.67

ユーロ/ドル NY終値 1.1183/1.1188

始値 1.1153

高値 1.1205

安値 1.1147

(表はロイターデータに基づいています)