[ドーハ/ロンドン 30日 ロイター] - カタール国営石油会社カタール・ペトロリアム(QP)が、天然ガスの売却先である日本企業に対し、長期供給に関する契約交渉で厳しい要求をしないよう求めている。同社は液化天然ガス(LNG)事業から日本企業を排除する可能性も示しているという。複数の関係者が明らかにした。

LNGを巡っては、2019年までにカタールを抜いて世界最大の輸出国になるとみられるオーストラリアなど、新たな供給元との競争が激化。このため、買い手側はより低価格で短期間の契約などを求める傾向が強くなっている。

生産会社カタールガスとラスガスを傘下に置くQPは、日本では東京電力ホールディング<9501.T>と中部電力<9502.T>の共同出資会社JERAが主な取引先。現行の契約では2021年まで年間720万トンを供給する内容。QPの生産量の10%で、契約額は約28億ドルに上る。

また、日本の総合商社である丸紅<8002.T>や三井物産<8031.T>はカタールガスの開発事業でそれぞれ7.5%の権益を保有している。

日本のある外交筋は「日本側が無理を要求をしたり、豪州など他国からのLNG購入を決めたりすれば、カタールは日本企業をカタールガスの事業権益から締め出すこともあり得ると言っている」と明かした。

QP関係者も、再交渉協議が日本企業が持つLNG事業権益に影響する可能性があると認めた。

日本の商社筋は「中部電力は豪州や米国から十分な供給を受ける契約をしており、カタールからの供給がなくてもやっていける」と述べている。

一方QPにとっては、日本での地盤を失った場合、アフリカや中東、南アジアなどより信用度の低い購入先を求める必要が出てくる。

ただ、カタールは生産コストが最も低い水準であることから、価格をさらに下げられるという優位さもなおあるとみられる。