5月29日、戦後秩序の変化を巡るメルケル独首相の28日の発言はいつになく率直だった。トランプ米大統領への不満が高まる一方、フランスのマクロン新大統領と欧州改革で協調する決意を固め、メルケル氏が自らの立場をはっきりさせたという。写真はミュンヘンで28日撮影(2017年 ロイター/Michaela Rehle)

[ベルリン 29日 ロイター] - ドイツのメルケル首相はしばしば重要な政治的問題について慎重な言い回しをするが、戦後秩序の変化を巡る週末の発言はいつになく率直だった。トランプ米大統領への不満が高まる一方、フランスのマクロン新大統領と欧州改革で協調する決意を固め、ドイツ国内政治への配慮も高めた結果、メルケル氏が自らの立場をはっきりさせたと複数のドイツ政府高官や欧州当局者は話している。

 メルケル氏は28日、先進7ヵ国(G7)首脳会議(サミット)後にミュンヘンで演説し、「他国に完全に頼ることができる時代はある程度終わった。私はこの数日でそれを経験した。われわれ欧州人は自らの運命を自分たちの手に握らねばならない。欧州人として、自らの運命のために闘う必要があると知るべきだ」などと語った。

 同氏は29日にも、前日の発言における多くの要点部分を繰り返し、こうした見解を意図的に発信したことが明らかになった。

 では同氏がどうしてこのようなメッセージを送るに至ったのか。ロイターがドイツ政府や欧州連合(EU)の関係者に取材した結果、次のようないくつかの要素が影響した可能性がある。