[東京 31日 ロイター] - 半導体受託製造世界2位の米グローバルファウンドリーズ(GF)のシニア・バイスプレジデント、グレッグ・バートレット氏は31日、日本市場での売り上げ規模を今後、数年間で倍増させる計画だと語った。都内の記者会見で明らかにした。「日本におけるリーダー格の顧客企業の拡大」を通じて実現するという。

バートレット氏は会見後、ロイターの取材に応じ、日本市場について、「当社の中での比率は小さいが、日本は重要な市場だ」と述べた。車載向けやIoT(モノのインターネット)関連などで商機拡大を狙うという。現在の日本での売り上げ規模は明らかにしていない。

米調査会社ガートナーによると半導体受託製造首位の台湾積体電路製造(TSMC)<2330.TW>の市場シェアは54.5%(2016年実績)。GF(同8.6%)との開きは大きい。

業界の巨人、TSMCに対抗していく戦略について、バートレット氏は「サイズに基づく競合はしない。市場動向を的確に分析し、顧客が差別化できる技術的ソリューションを開発すること」と説明した。

同氏は「日本の顧客の多くは歴史的にTSMCの顧客だ。差別化技術を求めている顧客、異なる市場へのアプローチを求める顧客を見つけていく」と、ロイターに述べた。

<19年から次世代技術EUVで製造>

受託製造分野は、半導体産業における技術革新の中核で、チップに回路を形成する微細加工でも業界の最先端を走る。

GFは、米ニューヨーク州の工場で、既存の露光技術を用いて回路線幅7ナノメートルでの製造を18年4─6月期から始め、一段の微細化が可能になる次世代技術「EUV(極紫外線)」を用いた7ナノの製造を19年から始める予定だという。

テクノロジー専門家からは、EUVの技術的な難易度の高さやコストの高さ、歩留まり改善の困難さといった課題を指摘する声も聞かれる。

バートレット氏は実現可能性について、「(現在主流の)液浸露光に移行する際にも難題を抱えていたが、いまでは定番の製造技術だ。10年後にはEUVも同様の道をたどるだろう」と指摘した。

同氏は「18年なのか、19年なのか誰が最初にEUVを始めるのか、いろいろな憶測があるが、技術的な課題を克服するのは時間の問題」と述べた。

(浜田健太郎 山崎牧子)