5月29日、世界的に高額で知られる香港の不動産市場で新たに導入された価格抑制策は、住宅購入者を規制の及ばない「影の銀行(シャドーバンキング)」からのローンへと走らせ、金融部門にリスクを拡散してしまう逆効果を招くと危惧されている。写真は2010年、香港の高層住宅(2017年 ロイター/Bobby Yip)

[香港 29日 ロイター] - 世界的に高額で知られる香港の不動産市場で新たに導入された価格抑制策は、住宅購入者を規制の及ばない「影の銀行(シャドーバンキング)」からのローンへと走らせ、金融部門にリスクを拡散してしまう逆効果を招くと危惧されている。

 香港では18.6平方メートルにも満たない極小集合住宅の価格が、最高50万ドル(約5540万円)に達する場合もあるなど、住宅価格は2008年の金融危機以降、137%以上も上昇した。

 価格高騰の原因は、供給不足、低金利、そして中国本土の投資家から香港に流れ込む巨額資金だ。

 香港の次期行政長官、林鄭月娥(キャリー・ラム)氏は、こうした要因から生じる極めて大きな課題に直面することになる。

 金融センターの香港では、多くの人々にとってマイホームは夢のまた夢だ。2014年後半には住宅価格高騰に対する大規模な抗議行動も起きている。

 香港政府が実施した一連の税制や規制面での政策に加え、香港金融管理局(HKMA)は2009年以来8度に及ぶ住宅ローンの引き締めを行ってきたが、不動産価格の抑制に失敗している。