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生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わい、健康的な生活を維持したい──、誰もが望むことだ。そのためには、早めの予防対策が大切になる。

歯科の2大疾患は虫歯と歯周病。
自覚しにくい歯周病こそが怖い

 「8020」という数字にピンとくる人は多くはないだろう。これは、1989年から厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という「8020(ハチマルニイマル)運動」の数字だ。

 食品のそしゃくが容易であるとされている20本以上の歯を残し、生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わい、健康的な生活を維持することを目指している。食べるだけでなく、かむ能力が低下すると認知症のリスクが高くなるという研究報告もあるから、残存歯数を増やすことは大切だ。

 厚生労働省が実施した「平成23年歯科疾患実態調査」の調査結果では、80〜84歳で20本以上の歯を有する人の割合は28.9%、85歳以上で17.0%となった。前回2005年の同調査結果は80〜84歳で21・1%、85歳以上で8.3%なので、かなり増加している。とはいえ、日本人の平均寿命は男性80.79歳、女性87.05歳(15年)だから80歳で20本の保有者も増やしたい。

 では、どうすれば1本でも歯を多く残せるのだろうか。

 歯科の2大疾患は虫歯と歯周病だ。虫歯は初期段階から痛みを感じるものだが、歯周病はかなり進行して腫れがひどくならないと自覚しにくいという違いがある。だからこそ、普段からの食習慣や歯磨きなどの予防が大切となる。

 日本臨床歯周病学会によると、「朝起きたとき、口の中がネバネバする」「ブラッシング時に出血する」「口臭が気になる」「歯肉がむずがゆい、痛い」「歯肉が赤く腫れている(健康的な歯肉はピンク色で引き締まっている)」「かたい物が噛(か)みにくい」「歯が長くなったような気がする」「前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間がでてきた。食物が挟まる」などの症状が6項目以上あれば、歯周病が進行している可能性があるという。

 厚労省が3年ごとに実施している「患者調査」の14年調査によると、「歯肉炎及び歯周疾患」の総患者数(継続的に治療を受けていると推測される患者数)は、331万5000人で、前回の調査よりも65万人以上増加した。性別では女性の方が男性よりも多い。

 歯科検診を定期的に受けている人は、40歳代を過ぎても歯の喪失がほとんどないという。まずは健康診断や人間ドック同様にかかりつけ歯科をつくり、正しい歯磨きを身に付け、年に1回、歯の定期検診を習慣付けてはどうだろうか。


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