オバマ人気もここまで来ると、やや度を越しすぎか。

 インターネット動画投稿サイトのユーチューブに、「オ」「バ」「マ」と発音する赤ちゃんの作品が次々と投稿され、全米のネットファンのみならずお茶の間の話題をさらっている。ついにはあの大手CATV局のCNNが「ベビーズ・フォー・オバマ」という特集を組むほどで、高名な言語学者まで引っ張り出して、「赤ちゃんはなぜヒラリーと発音できず、オバマと発音できるのか」と生真面目に分析するほどの浮かれようだ。

 振り返れば、選挙戦序盤にも、ホットパンツ姿のセクシーな女性が踊りながら、バラク・オバマ上院議員への賛歌を口ずさむ「オバマに夢中」という作品がユーチューブ上で大ヒットしたことがある(5月28日現在の視聴数は840万超)。その女性、アンバー・リー・エッティンガーさんは今や全米のネットファンのアイドル的存在だ。

 むろん今回のオバマベビー旋風は、作品一本ごとの視聴数では多いものでも数十万。“オバマガール”には遠く及ばない。だが、「私の子供や孫もオバマと発音できる」と主張する親や祖父母からの投稿が相次いでいるため、本数を合計すれば、オバマガールに勝るとも劣らぬ社会現象となりつつあるのだ。

「政治家はオムツみたい
だから変えてしまおう」

 CNNの中でも紹介された話題作では、家族で食事中に、赤ちゃんが突然、「オ」「バ」「マ」と嬉しそうに大きな声を張り上げて連呼する姿が愛らしく映されている。親が「ヒラリーと言いなさい」といっても、赤ちゃんは意に介さず「オ」「バ」「マ」と叫び続ける。

 別の作品では、父親が「ヒラリー」や「マケイン」の名前を伝えても、赤ちゃんは無反応だが、オバマの名前をあげると、まるでオウム返しのように「オ」「バ」「マ」の三音節を繰り返す。