ニッチでありながら、ワールドワイドに展開できる

 S・H・Cジャパン代表取締役の岡本稔氏がこのビジネスを始めたのは、IT企業のネットワーク技術者だった2007年のことだった。起業に興味があり、インターネットで検索されるキーワード需要を見ていくうち、検索数に比べてライバルの少ない「コスプレ」に注目するようになった

 岡本氏自身はコスプレの趣味は全くなかったが、これはいける、とビジネスチャンスを感じたという。早速オーダー受付のホームページを作り、自宅でビジネスを開始した。売り上げは順調に伸び、翌年には会社をやめて会社を設立。秋葉原にオフィス兼ショールームを構えた。

 ビジネスとしてのコスプレの魅力の1つに、ニッチでありながらワールドワイドに展開できるということがある。「漫画」が”MANGA”として英単語になり、親しまれているのと同様、コスプレ”Cosplay”はそのまま英語になり、アメリカ、ヨーロッパを中心にじわじわ浸透しつつあるのだ。

 岡本さんが英語サイトを開始したのは起業して1年たった2009年。留学経験のある岡本さんは、英語サイトを作るのには全く抵抗がなかったが、実際に海外の現場の調査を行ったわけではないため、英語圏でどれくらいの反応があるかは未知数だった。

Facebookを使い、世界進出を狙う<br />コスプレ衣装のオーダーメイド専門店 コスプレ衣装オーダーの英語サイト「Cosplay Costumes Japan」
http://www.costume-shop.jp/