6月3日、2020年開催の東京五輪・パラリンピックの聖火台に「空飛ぶ車」で火を灯したい――。そんな若手技術者らの夢をトヨタ自動車グループ15社が支援する。写真は、試作機を撮影する記者たち(2017年 ロイター/Kwiyeon Ha)

[豊田市 3日 ロイター] - 2020年開催の東京五輪・パラリンピックの聖火台に「空飛ぶ車」で火を灯したい――。そんな若手技術者らの夢をトヨタ自動車グループ15社が支援する。

 技術者自ら「奇跡がなければ実現できない」と語るほどの難しいプロジェクトだが、各社は先月、総額4250万円の資金支援を決めた。まずは18年末までに有人飛行ができる試作機の完成をめざす。

 開発を進めているのは、トヨタの若手技術者など約30人が中心メンバーになっている有志団体「CARTIVATOR(カーティベータ―)」。代表を務める中村翼氏(32)の計画が12年9月に社外のビジネスコンテストで優勝したことをきっかけに発足、14年1月に開発に着手した。平均年齢およそ30歳というコアメンバーは勤務時間外の寸暇を惜しんで、開発に取り組んでいる。

「あと3年で本当に飛ばすとなると、かなりの奇跡を起こさないといけない」。中村代表は3日、豊田市でのロイターとのインタビューで、プロジェクトの厳しさをこう表現した。同氏によると、開発の現状は「自動車が浮上する最初の第一歩が見えてきた段階。ステップとしてはまだ10あるうちの1、2くらい」。メディアに同日公開した現在の試作機は、まだ安定浮上すらできず、わずか数秒で地面に落ちる。浮上時は騒音も大きく、課題は山積みだ。