[カラカス/ニューヨーク 5日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックス<GS.N>が5月の前半に、50億ドルのソブリン債を市場性証券に転換するよう求めるベネズエラ政府の要求を拒否していたことが分かった。同国の国営銀行との直接取引を意味することが一因という。事情に詳しい複数の関係筋が明らかにした。

オペレーションの複雑さがゴールドマンにとって主要な懸念だったが、野党の政治家からマドゥロ政権を支援しているとみられることになるとの警告を受け、イメージの悪化リスクも考慮したという。

野党議員やエコノミスト、弁護士は、人権侵害などで国際的な非難にさらされているマドゥロ政権へのウォール街による資金提供をやめさせるキャンペーンを展開しており、この警告もその一環だった。

ただ、ゴールドマンは先週、資産運用部門がベネズエラ国営石油会社(PDVSA)が発行した別の債券28億ドルを大幅な割引価格で購入したことを認めた。

野村ホールディングス<8604.T>傘下の野村証券は、約1億ドル相当のベネズエラ国債を割引価格で購入した。

ゴールドマンは声明で、資産運用部門が流通市場でブローカーから債券を購入し、ベネズエラ政府とのやり取りはないと主張。購入に至った経緯に問題はないとの認識を示した。事情に詳しい関係筋によると、このため、議論を引き起こしかねない取引を評価する同行のグループ横断的な基準委員会はこの案件を審査していないという。

野村は国債購入に関してコメントを避けているが、関係筋によると、比較的規模が小さいこととブローカーを利用していることから国債購入は問題ないと判断した。野党側のキャンペーンの対象となった13行には野村も含まれていた。

ベネズエラ政府の担当者からもこの記事に関するコメントを得られていない。