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女性社員のトリセツ
【第5回】 2009年10月27日
著者・コラム紹介バックナンバー
前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

「できないことはできないって言ったら?」女性部下が思わず助けたくなる上司の条件

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できないことを認めない上司
それを見抜きあきれている女性部下

 「コンピューターに詳しいと公言してはばからない部長。ただ、なぜかパワーポイントを使う文書は『忙しい』『会議がある』と言い訳しつつ、私たち女性部下にやらせるんです。素直に『パワーポイントは使えないから、お願い』って頼めばいいのに。その器の小ささに、何かガッカリです……」

 こう話してくれたのは、運輸会社で事務を担っているE子さん。

 上司としては、

 「すべてが部下より秀でていなくてはならない」
「部下にバカにされる」

 という思い込みがまずあり、とりわけ異性である女性の前では、

 「尊敬されたい」
「ステキに見られたい」

という思いも相まって、「できないからお願い」と素直に言えず、何やかやと理由をつけてしまうのでしょう。

 しかし、冒頭での言葉に代表されるように、敏感な女性部下には「自分ができないことを隠して頼んでいる」と、とっくの昔にバレているのです。

 また、ある大手メーカーの課長からこんな話を聞きました。その課長の部署に、あるとき役員が書類を受け取りにやってきたのですが、なかなか立ち去ろうとせず部署内をウロウロしているというのです。

 「どうしたんですか?」
「キミ……コピーの取り方を教えてくれないか?」
「……」

 周囲にはたくさんの女性社員がいるにもかかわらず、彼は40代の課長にしか声を掛けられなかったのです。昔は庶務を担ってくれる一般職の女性社員がいるのが普通でしたが、一般職は派遣社員化が進んでおり、お茶くみやコピー取りにしても「自分である程度はできないと」という時流の流れを役員も感じ取っていたのでしょう。ましてや、キャリア志向の女性部下を前にすると「私はコピーをとるために会社に入ったのではありません」などと下手に反発を買いたくないという心理も働いてしまいます。

“できない”ことを素直に認めないと
「仕事を押し付けられた」と感じる

 こうしたパソコンやコピーといったOA機器の操作のほかにも、畑違いの部署でマネジメントをしている、マネジメントに専念している、といった場合だと、「知らない」ことが弱みになると感じ、

 「現場を離れてしまったので最新事情に疎くなってわからない用語があるが、女性部下には絶対聞けない」

 「会議でわからない言葉があったが、知ったかぶりしてトンチンカンな受け答えをして場を凍りつかせた」

 など、女性部下の前でつい見栄を張ってしまったことがあるかもしれません。

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前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

株式会社FeelWorks代表取締役、青山学院大学兼任講師。
1966年兵庫県明石市生まれ。大阪府立大学経済学部、早稲田大学ビジネススクール・マーケティング専攻卒業。株式会社リクルートで「リクナビ」「ケイコとマナブ」等の編集長を歴任後、多様な働く人の価値観に精通した知見を活かし、2008年に株式会社FeelWorks設立。コミュニケーション循環を良くすることで温かい絆を育み組織の体質を変えていく「コミュニケーション・サイクル理論」(CC理論)を構築。「絆」と「希望」作りによる人材育成というユニークなコンセプトで話題を集め、『上司力研修』『キャリアコンパス』『Feelリーダーシップ』など独自プログラム、人間味溢れる講師育成にも力を注ぎ、多くの企業で好評を博している。
その親しみやすい人柄にファンも多く、人を育て組織を活かす「上司力」提唱の第一人者として自ら年間100本超のセミナーもこなす傍ら、テレビコメンテーター、コラム連載などでも活躍中。現場視点のダイバーシティマネジメント、リーダーシップ開発、キャリア論に定評がある。
主な著書に『若手社員が化ける会議のしかけ』(青春出版社)、『女性社員のトリセツ』『上司力トレーニング』 (共にダイヤモンド社)、『勉強会に1万円払うなら、上司と3回飲みなさい』(光文社)、『はじめての上司道』(アニモ出版)、『頭痛のタネは新入社員』(新潮社)、『組織「再起動」プログラム』(ビジネス社)など多数。2011年度から青山学院大学で「キャリアデザイン特別講座」の教鞭もとる。

ブログ 「前川孝雄の“はたらく論”」 http://ameblo.jp/feelworks-maekawa/
ツイッターアカウント @feelworks

 


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