6月5日、米石油業界では、厄介者の地球温暖化ガスを活用する新技術を駆使して低コストで原油を生産する一握りの「勝ち組」も存在する。ニューメキシコ州ホッブスのオキシデンタル・ペトロリアムで5月3日撮影(2017年 ロイター/Ernest Scheyder)

[ホッブス(米ニューメキシコ州) 5日 ロイター] - 米石油業界では多くの企業が経営破綻に追い込まれ、周辺地域の経済も悪化しているが、厄介者の地球温暖化ガスを活用する新技術を駆使して低コストで原油を生産する一握りの「勝ち組」も存在する。

「二酸化炭素石油増進回収法(CO2・EOR)」と呼ばれるこの手法は、原油採掘や発電の際に発生するCO2を油田に注入して内部の圧力を高め、採掘量を増やす。CO2排出量を減らしながら油田の寿命を延ばし、生産量を高める技術の到来として、世界で歓迎されている。

 例えばテキサス州との国境に近いニューメキシコ州ホッブスのオキシデンタル・ペトロリアムはこの技術を導入し、逆境を物ともせずに低コストの原油を生産している。

 ホッブス商業会議所の理事会メンバーを務めるジョシュア・グラシャム氏は「石油業界では他の企業が軒並み経営悪化に見舞われているというのに、オキシデンタルは操業を続けている」と話す。

 CO2・EORの導入はこれまでのところ従来型油田に限られるが、一部ではシェール油田での活用についても研究が進んでいる。

 コンサルタント会社のアドバンスト・リソーシズ・インターナショナルによると、この技術を使った原油生産量は日量約45万バレルで、米国内全体の5%程度。

 米エネルギー省によると、EORを使うと当初埋蔵量の30─60%の原油を回収することが可能だ。通常は10%程度にとどまる。