[シドニー 7日 ロイター] - オーストラリア連邦統計局が発表した第1・四半期の実質国内総生産(GDP)は前年同期比1.7%増と、2009年第3・四半期以来の低い伸びとなった。

賃金上昇率が過去最低水準にとどまり、家計債務が増大する中、個人消費の伸びが引き続き弱く、成長の持続性については疑問も浮上している。

ただ、103四半期連続でリセッション(景気後退)を回避したことになり、オランダが持つ世界最長記録に並んだ。

前期比は0.3%増で市場予想にほぼ一致。マイナス成長も懸念されていたことから、発表を受けて豪ドル<AUD=D4>は小幅に上昇した。前期の1.1%増からは減速した。

同国は1991年以降約26年間リセッションを経験しておらず、長年他の先進国の羨望の的だったが、足元の成長率は英国と米国を下回っている。

しかし、コムセックの主任エコノミスト、クレイグ・ジェームズ氏は「豪経済は過去1年、地政学的問題や悪天候、鉱業ブームの巻き戻し、住宅市場の変動といった多くの要因を克服しなければならなかった」と指摘。「経済成長はジグザグだが、悲観論者は別の対象を見つける必要があるというのが結論だ」と述べた。

豪準備銀行(中央銀行)は6日の声明で、第1・四半期のGDPの伸びが減速したもようだと述べていたが、きょうの発表には安堵する見込み。

3月までの1年間のGDPは1兆7200億豪ドル(1兆2800億米ドル)となった。

第1・四半期には、3月下旬にクイーンズランド州を直撃した大型サイクロン「デビー」が輸出や住宅建設に悪影響を与え、成長率を押し下げた。純輸出は0.7%ポイントのマイナス寄与となった。

個人消費の伸びは前年同期比2.3%で、10年前の標準とみなされていたペースの半分にとどまった。

一方、家計債務は可処分所得の189%と極めて高く、先進国の大半の水準を大きく上回った。

また、第1・四半期の貯蓄率は4.7%に低下。1年前の水準を丸々2%ポイント下回り、2008年後半以来の低水準となった。

キャピタル・エコノミクスの主任エコノミスト、ポール・デールズ氏は「消費の伸びの相当部分が家計のさらなる貯蓄削減で賄われた」と指摘。「永遠に続けることはできないため、低調な所得の伸びがいずれ消費の伸びの一段の鈍化につながる」との見方を示した。

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