6月6日、トランプ米大統領は選挙期間中、正式な書類を持たない移民を捕えても審理までは釈放する「キャッチ・アンド・リリース」の廃止を公約に掲げた。だが国境警備員の対応は変わっていない。米テキサス州ロームのリオグランデ川を警備する国境警備員(2017年 ロイター/Carlos Barria)

[マッカレン(米テキサス州) 6日 ロイター] - トランプ米大統領は選挙期間中、正式な書類を持たない移民を捕えても審理までは釈放する「キャッチ・アンド・リリース」の廃止を公約に掲げた。メキシコとの国境ではこれを警戒して国境突破を試みる人が減る効果は出ているが、実は国境警備員の対応は変わっていない。

 5月の午後、テキサス州ロームの崖に立ち、米国とメキシコを隔てるリオグランデ川を見下ろす国境警備員2人の目には、人けのない光景が広がっていた。オバマ政権下の昨秋には毎日、移民数百人がいかだに乗って川を渡ろうとしていたが、今では景色が様変わりした。

 警備員の1人、マーレーン・カストロ氏は「彼らは捕まえられ、すぐに本国に引き戻される」と分かっているので、無駄な努力を止めたと説明する。カストロ氏は「上司」であるケリー国土安全保障長官の発言をそっくり真似、「われわれは危険なキャッチ・アンド・リリースの執行政策をやめた」と説明した。

 ところが、移民関連の法律家や政府統計、さらには国土安全保障省傘下の移民関税執行局(ICE)の一部幹部によると、この政策に明確な変化は見られない。

 この原因はベッド数の不足と、女性と子供の拘束期間を最長21日までと定めた裁判所判決にある。別の判決では、本国から送還が拒否されている移民についても拘束期間が制限されている。