ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

旅行情報サイトの進化は続く!
ビジネスパーソンを味方につけた
トリップアドバイザーの増殖力

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第153回】 2011年7月14日
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 本格的な夏の旅行シーズン到来である。そこで、人々が使っているのが旅行情報サイトだ。中でも、最近メキメキと存在感を増しているのが、トリップアドバイザー(tripadvisor.com)というサイトである。

 トリップアドバイザーは当初、よくある旅行レビューサイトとして登場した。ユーザーが寄稿する世界各地のホテルのレビューや、地元のレストランのレビューなどで成り立っているものである。

 他のレビューサイトと違っていたのは、ビジネス旅行者のレビューが多かったことだ。子供連れのファミリー旅行でも若者の貧乏旅行でもない。必要に迫られて出張に出かけるビジネスパーソンたちが、便利でサービスもよく、コストパフォーマンスの高いホテルなどをけっこう真面目にレビューした。それも有名な観光地だけではなく、出張でなければ行かないような場所のレビューがたくさん載っている。

 そうしたレビューの出来の良さが評判になって、ユーザーの数はどんどん増えた。すでに日本を含む30カ国でサイトが運営され、9万都市近くをカバーし、メンバー数は2000万人、毎月のユニークビジターは4000万人に膨れ上がった。

 注目すべきは、ツールとしての進化だ。レビューひとつとっても、さまざまな検索が可能だ。たとえば、パリのホテルならば、ビジネスパーソン、カップル、家族連れ、友達との旅行、一人旅などによってレビューを絞り込むことができる。ホテルが、それぞれの滞在目的に照らしてどの程度「いい場所」だったのか、あるいは「いまひとつ」だったのかがよくわかる。

 もちろん、値段や場所、ホテルのタイプ、星の数などによっても絞り込むことが可能だ。あるいは、特定のホテルでどんなレビューの言葉が多く使われたか(たとえば、新鮮なフルーツ、清潔、フレンドリーなスタッフ)なども、検索機能を使って調べることができる。

 そのほかにも、メンバー登録すれば(無料)、ホテルやレストランなどの目星をつけて、地図や写真を加えるなど、のちのち旅行に役立つメモのようなものに仕立てることも可能だ。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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