6月14日、日本の道路の下で静かに進行する水道管の老朽化が、安倍晋三首相の推し進める構造改革への障害を浮き彫りにしている。政府はインフラ運営に民間マネーを呼び込みたい考えだが、地方自治体は、ライフラインの運営の民間委託に消極的。思惑通りの構造改革が進むか、先行きは依然として不透明だ。写真は都内の下水道施設。8日撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 14日 ロイター] - 日本の道路の下で静かに進行する水道管の老朽化が、安倍晋三首相の推し進める構造改革への障害を浮き彫りにしている。政府はインフラ運営に民間マネーを呼び込みたい考えだが、地方自治体は、ライフラインの運営の民間委託に消極的。思惑通りの構造改革が進むか、先行きは依然として不透明だ。

 道路、トンネル、港湾施設、下水処理場などのインフラの建設は、高度経済成長期終盤の1970年代から徐々に最盛期を迎えた。寿命が近づいたそれらの施設の整備費用が国の財政を圧迫するとみて、安倍政権は地方自治体に対し、インフラ施設の民間事業者への売却や運営権の譲渡を促している。

 公共施設の民営化は財政赤字の削減だけでなく、雇用創出などにもつながるとみており、失速した「3本の矢」の後押しにもなると目論む。

空港だけ

 その一環として、関西国際空港や仙台国際空港の運営権は売却され、政府は地方空港の一段の民営化を計画中だ。一方、今後の民営化の目玉となる上下水道事業の運営権の売却は、予想通りに進んでいない。

 最大の要因は、市町村が水道のようなライフラインの業務の民間委託に消極的なためだ。