ツールの特性に合わせて
使い分ける

 次の質問は、Skype for BusinessやSharePoint、Yammerとの使い分けについて。

 Office 365を20年にわたって使っているという田中氏は「リアルタイム性をより求める場合にはSkype for Businessを使います。相手が応答可能かどうかを見て、会話を始めることができます。Teamsは特定のメンバーのチームのコミュニケーションに適しているのに対し、Yammerはより多くの人に発信したいときに向いています」という。

 小澤氏は「一般的には、社内で何をどういう使い方をするかというのは決めないほうがいい。というのは、ITリテラシーや年齢などによって、使い分けの能力や好みが異なるからです。コミュニケーションツールなので、その中で最適なツールを選ぶというのがベースにあります。

 ただそれを踏まえて個人的には、また私のまわりでは、Skype for Businessは個人間の事務的なやり取りに使い、複数のメンバーで、文脈を追いながら意見を残していきたい部分はTeamsを使うようになっています。さらに「Yammar(ヤマー)」は、どちらかというと大きいコミュニティ、100人とか、チームというよりどちらかというとコミュニティへの情報発信という感覚です」と語った。

 阿部氏は「社員が自由に使っていますね。私自身は、プロジェクトごとにチャネルを分けるように気をつけています」。山本氏は「IT管理者でなく、ユーザーなので運用でそんなに注意していることはありません。ただ、利用する人が多いほど私自身が便利になるので、リクルーティングして利用者を増やしているところです(笑)」。

Teamsの今後の活用法は?

今回のセミナー参加者は会場専用のデモチームにログインして、コメントを書き込むこともできた

 最後の質問は、今後どう活用していきたいか? 各人は次のように答えた。

 田中氏「日本マイクロソフトさんに開発をお願いしたいということでは、Teamsのチャネル内でディスカッションして出た結論は、すごく再利用性が高く、チームに属していない人にとっても有用なことが多い。そういう情報のナレッジ管理ができるようになるといいですね」。

 阿部氏「グローバルに展開している会社なので、Teamsの多言語を活用し、海外とのコミュニケーションを高めていきたいと思います」。

 小澤氏「日本マイクロソフトでは、7月から経営会議の環境は全面的にTeamsに移行する計画です。経営者が使っているということで社員にも必然的に浸透していくと思っています」。

 山本氏「私は今、新規事業開発部でIoTビジネスに取り組んでいますが、その中でオフィスIoTを担当しています。例えば、人にビーコンタグを付けて社内で動線確認したり、出退勤と連携させたり、そういうシステムを作っています。そうしたIoTの仕組みとTeamsを連携させて何か新しい商品が開発できる可能性もあると考えています」。

 さまざまなコミュニケーションの課題を解決し、チームコラボレーションに革新をもたらす「Microsoft Teams」。各社とも、今後への期待も大きいようだ。

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(取材・文/河合 起季、DIAMOND IT&Business 写真提供/日本マイクロソフト)